軌道の持続可能性を保つAstroscaleが約54億円を調達、静止衛星長寿命化や軌道上デブリ除去など業務を多様化

軌道上サービスとロジスティクスを提供するAstroscale(アストロスケール)がシリーズEのラウンドで5100万ドル(約53億7000万円)を調達し、これまでの総調達額が1億9100万ドル(約200億円)になった。日本企業であるAstroscaleは、軌道上機器類の寿命終了に関して新たなソリューションを提供する。すなわちそのソリューションとは、耐用年数を終えた宇宙船や人工衛星などを安全に軌道から取り除く容易な方法を提供し、衛星や衛星群を製造する企業の増加にともなって増えつつある軌道上デブリの一部を掃除して、軌道の運用をより持続可能にすることである。

Astroscaleはその後ミッションを拡張して、静止衛星の寿命延長も手がけている。これもまた、軌道上の活動の爆発的な増加が予想される中で、軌道の運用環境をより持続可能にしていくサービスの重要な一環だ。同社は2020年初めに、Effective Space Solutions(ESS)と呼ばれる企業のスタッフと知財の買収を発表したが、それは「宇宙ドローン」を開発している企業だった。その宇宙ドローンは既存の大型静止衛星のインフラに対して軌道上サービスを提供し、燃料の補給や修理を行う。

ESSは、Astroscale Israelのベースで、静止衛星の寿命延長も業務にしてグローバル企業になりつつあるAstroscaleの、新しい国際オフィスでもある。米国時間10月13日の投資はaSTARTがリードし、資金は今後のグローバルオフィスの設立と、チームを140名以上に増員するために使われる。

人工衛星などが軌道上で寿命を終えて発生したデブリを除去するAstroscaleの技術は、その最初のデモを2020年後半に行う予定だ。装置の打ち上げにはロシアのソユーズロケットが使われる。そのシステムは、軌道から除去するターゲットのデブリを見つけて掴まえる2基のスペースクラフトを用いる。

カテゴリー:宇宙
タグ:Astroscale資金調達日本

画像クレジット: Astroscale

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa