シアトルではAmazonが2016年第4四半期の決算を発表した。eコマースの巨人の決算は437.4億ドルと予想を下回る売上となった。逆に1株あたり利益は予想を上回り、1.54ドルだった。今期の決算に関してウォールストリートの期待は高まっていた。アナリストの予測は売上446.8億ドル、1株あたり利益1.35ドルだった。
決算の数字が判明すると同時に時間外取引でAmazonの株価は急落した。Amazonによる2017年第1四半期の予測は売上が332.5億ドルから357.5億ドルとなっている。営業利益は対前年比でダウンするという予測だ。
投資家にとって前四半期は波乱含みだった。ウォールストリートは虚をつかれたかたちとなった。Amazonの1株あたり利益が78セントという予測より26セントも低かったからだ。1年を締めくくる時期にわずかの配当しかないことで株価は下落した。しかしムードは変わってここ数週間期待が高まっていた。
Amazonの株価は先月8.7%アップした。Amazonが急速に事業の多様化を進めることを投資家が信頼していたことが読み取れる。GoogleとAmazonはともに多様なプロダクトやサービスを展開しており、それらの事業を収益化しようと苦闘している。しかしこれまでAmazonはいくつかの面でGoogleに勝っていた。Amazonはクラウド化でもスマートスピーカーでもGoogleに先手を打った。AWSとAlexaは急激に巨大化している。
AWS自身のビジネスの成長に加えて、投資家はクラウド事業はeコマース事業と比較して人件費などの運営コストがはるかに低いことを好感している。
決算発表はさきほど行われたばかりなので、現在さらに詳細を取材中だ。新しい事実がわかり次第アップデートする。
画像:Drew Angerer/Getty Images
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)