電動キックボードシェア「LUUP」が京阪電気鉄道・京阪宇治駅にポート導入、京都府初のサービス提供開始

電動キックボードシェア「LUUP」が京阪電気鉄道・京阪宇治駅にポート導入、京都府初のサービス提供開始

電動キックボード・小型電動アシスト自転車など「電動マイクロモビリティ」を取り扱うシェアリングサービス「LUUP」(ループ。Android版iOS版)を展開するLuupは10月14日、京阪電気鉄道が運営する京阪宇治駅(京都府宇治市)にLUUPのポートを導入し、京都府で初めてサービスを開始すると発表した。

LUUPアプリ内においては、2021年10月15日14時から京都府エリア追加となっている。同サービスは、京阪宇治駅のポート・5台からの展開となり、12月5日までの土日祝日限定で宇治市内で利用可能。なお、一部電動キックボードに乗って走行できないエリアがある(走行禁止道路は、アプリの「手押しゾーン」で確認可能)。またサービス対応エリア外をまたいだ利用は不可。

Luupは、「街じゅうを「駅前」化するインフラをつくる」をミッションに、電動・小型・1人乗りのマイクロモビリティのシェアリングサービスを展開。電動アシスト自転車や電動キックボードのみならず、電動・小型・1人乗りの電動マイクロモビリティを包括的に取り扱い、ファースト・ラストワンマイルの移動手段を確立し、全ての人が自由に移動できる未来を目指しているという。

京阪電鉄では、今回の電動キックボードのシェアリングサービスの導入を通して、京阪宇治駅を起点に快適に移動できる範囲を広げ、宇治の魅力を更に高めていきたいと考えているとした。

Luupは、同実証実験を通して、宇治市内における短距離移動ニーズ検証に加え、電動キックボードの安全で便利な社会実装に向けたルールづくりの検討と、そのためのデータ収集を継続する。

電動キックボード利用可能ポート

  • 京阪電気鉄道・京阪宇治駅 駐輪センター付近:住所:京都府宇治市宇治乙方18-5
  • ポート数:1ポート。安全性の段階的な検証のために、まずは京阪宇治駅のポートにて電動キックボードが利用可能となる
  • 電動キックボードの台数:5台
  • 電動キックボードの最高速度:15km/hに制限
  • 電動キックボードの最高速度:15km/hに制限

「LUUP」サービス詳細

  • 利用可能エリア(都内):京都府宇治市全域。
    一部電動キックボードに乗って走行できないエリアがある。走行禁止道路は、アプリの「手押しゾーン」で確認可能。またサービス対応エリア外をまたいだ利用は不可
  • 利用料金(実証実験特別価格):110円/初乗り10分、16.5円/分(税込)
  • 利用条件:電動キックボードの利用条件は、アプリから「運転免許証登録」と「走行ルールの確認テスト」の満点合格となっている。小型電動アシスト自転車のみの利用の場合は、これら対応は不要
  • 保険:対物賠償、対人賠償、利用者のケガが保険の対象
  • 電動キックボードに関する利用ガイドhttps://support.luup.sc/hc/ja/sections/1500001008561

注意事項

  • 歩道の走行は禁止
  • 普通自転車専用通行帯(自転車レーン)が設置されている道路では、当該通行帯を走行
  • 車両通行帯の設けられた道路では、道路の左側端から数えて1番目の車両通行帯を通行する必要がある
  • 小型特殊自動車は2段階右折は禁止されている
  • 今回の実証実験では、電動キックボードを押し歩きする場合には歩行者とみなされる。走行量の多い道路などを右折する場合には、交差点で電動キックボードをいったん降り、横断歩道を押し歩いて渡ることを推奨

「LUUP」サービスと電動キックボード

今回LUUPアプリ内に導入される電動キックボードは、電動マイクロモビリティとして以下の特徴を備え、さらにコロナ禍においては密を避ける新しい移動手段としている。

・またぐ、こぐ必要がないため、スカートやスーツの方でも乗車できる
・地面と足が近いため、危険を感じたら足をついてすぐに止まれる
・IoTデバイス搭載のため、将来的にはエリア別・ユーザー別の安全運転のための制御が可能

ただ電動キックボードは、日本の現行法上「原動機付自転車」に位置付けられるため、ヘルメットの着用、ナンバープレート・ミラーの装着、免許の帯同、車道のみの走行などの条件が課されている。

このため、規制の適正化とルール作りに向けて、Luupは「マイクロモビリティ推進協議会」という業界団体を立ち上げ、関係省庁との議論や様々な条件下での実証実験を重ねてきた。今回、Luupの実証実験の計画が産業競争力強化法に基づく「新事業特例制度」に2021年4月23日に認定されたことを受け、シェアリングサービスの開始に至ったという。申請を行い認可を受けた事業者に対して、以下の特例措置が適用される。

  • 道路交通法における区分:小型特殊自動車(※道路運送車両法上は、現行法と同様「原動機付自転車」の扱い)
  • 速度制限:最高15km/hに制限
  • 走行場所:車道に加えて、前回と同様「普通自転車専用通行帯」(通称「自転車レーン」)の走行が可能。さらに、「自転車道」と「一方通行だが自転車が双方向通行可とされている車道」も走行可能になる
  • 走行時のルール:新たにヘルメットの着用が任意(安全の観点から着用は推奨)となる。免許の帯同や自賠責保険の加入などは引き続き義務となっている
  • 機体要件:引き続き、ナンバープレートやミラーの装着など原動機付自転車に求めれる保安基準を満たす必要がある

これらの特例措置は、認定を受けた新事業活動計画のもと実施される実証実験にのみ適用される。認定を受けていない事業者や個人所有の電動キックボードの走行に関して、上記の特例措置は適用されない。

なおLuupでは、電動キックボードに乗車するすべての方に、事前の免許登録と走行ルールの確認テストの満点合格を義務付けるとともに、同意書への同意、禁止事項に関する注意喚起の画面をご利用の度に表示している。

また、実証実験中の走行ルールや道路交通法に対する違反行為が認められた際には、アカウントの無期限停止を含む厳正な対処を行っている。

 

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。