電気自動車に自動充電するソーラーハイウェイ、中国でパネルの小片が盗まれた

ソーラーパネルを道路に敷くことは、必ずしも迷案ではないが、しかし問題もあるようだ。たとえば、それを盗む人がいるかもしれない。中国ではまさにそれが起きて、世界で初めてのソーラーパネルで舗装したハイウェイ、と称する道路が、開通からわずか5日後にやられた。

Qilu Evening Newsが報じTechNodeが孫引きしている記事によると、山東省にあるその長さ1キロメートルの実験用道路は、1万枚あまりのソーラーパネルでおおわれ、それらは丈夫な保護層でサンドイッチされている。表側はもちろん透明だ。全体の厚さは3センチになる。パネルには電磁誘導コイルがあり、その上を電気自動車が通ると充電される。表面の雪や氷は熱で溶かす。その実用試験は12月28日に始まった。

しかし1月2日の点検で、小片が切り取られていることが見つかった。幅15センチ長さ2メートル足らずで、勝手に外れたものではない。誰かに盗まれたのだ。でも、誰が何のために?

ソーラーパネルは安いし、大量に盗まれたわけでもない。修理には数千ドルかかると言われるが、でもなぜ、そんな小片を? なぜわざわざ道路開通後に盗んだのか? 妨害行為が目的なら、小片をきれいに切り取るのではなく、大面積を破損したり塗りつぶしたりしただろう。

地元のニュースチャネルが引用している業界筋の話では、それは“プロの集団の”仕業だ、という(Googleの中→英翻訳による)。それなら、説明がつくかもしれない。彼らは技術に関心があったのだ、という説もある。

このソーラーパネルのサンドイッチの模造品を生産して安く売ることに関心のある集団なら、小片を切り取って持ち去ったことも理解できる。模造品は中国ではありふれているが、でもそれは多くの場合、もっと単純な消費者製品に限られているのだが。

道路は修理後再び開通し、その後盗難事件は起きていない。最大の被害は、修理工事の間に通勤者が迷惑したことだろう。警察は、まだ捜査を続けている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。