韓国Doosanがコンテンツクリエイター向けロボットカメラを発表、さらに約39億円を調達

Doosan Robotics(斗山ロボティクス)は韓国時間1月4日、Praxis Capital PartnersとKorea Investment Partnersが主導して3370万ドル(約39億円)を調達したことを発表した。この資金調達のニュースは、ソウルを拠点とする同社が、ラスベガスで開催中のCESに新製品を出展するのと時を合わせ発表された。

同社はこの資金調達により、研究開発を強化し、新しいパートナーを獲得して、世界的な事業拡大を目指すとしている。また、Doosanはリリースの中で、同社の協働ロボットシステム(コボット)が年間販売台数1000台に達し、韓国以外の地域(主に北米と西ヨーロッパ)での販売がその約70%を占めるようになったと述べている。同社はIPOも視野に入れているとのこと。

Junghoon Ryu(リュウ・ジョンフン)CEOはリリースでこう述べている。「今回の資金調達により、事業の成長を加速させたいと考えています。当社独自の技術を搭載した新製品やソフトウェアの競争力をさらに高め、世界のコボット市場でシェアNo.1の地位を獲得することを目指します」。

Doosanは協働ロボット(collaborative robot=cobot)で知られており、その用途は製造業や研究機関から、2021年末にデビューしたコーヒーを作るバリスタロボット「Dr. Presso」まで多岐にわたる。

今回の発表では、資金調達の他に「NINA(New Inspiration. New Angle)」カメラシステムも発表された。数週間前にCESイノベーションアワードを受賞した際の記事で言及したが、今週、3月に発売予定の同ロボットシステムの情報をさらに得られた。

同社はNINAを「プロシューマー」システムと呼んでいるが、複雑な撮影を比較的簡単にボタン操作だけで行えるようにするためだろう。その一部は、オブジェクトトラッキングなどの機能に加え、ユーザーがさまざまなショットをプログラムできるオープンプラットフォームによるものだ。

リュウCEOは別の声明で、次のように述べた。「NINAは、Doosanがエンターテインメントとコンテンツのジャンルにラインアップを拡大していく中で、当社にとってまったく新しい時代の到来を告げるものです。私たちの目標は、エンターテインメント、広告、ソーシャルメディア、その他の関連業界のプロのコンテンツクリエイターに、親しみやすく、かつ革新的なものを提供することでした。NINAはそれらすべての面で大きな成果を上げてくれると確信しています」。

画像クレジット:Doosan Robotics

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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