パンデミックの影響で投資家の関心が高まっているオートメーション企業の長いリストに、Soft Roboticsが加わった。米国・ニューイングランド地方を拠点とする同社は、2020年1月に発表したシリーズB(2300万ドル、約25億円)の延長として、1000万ドル(約11億円)の資金を調達したと米国時間6月29日朝に発表した。
この延長はMaterial Impact、Scale Venture Partners、Calibrate Venturesが主導し、既存の投資家であるTekfen Venturesと産業用ロボットメーカーのABBが参加した。今回のラウンドにより、同社の資金調達総額は約5800万ドル(約64億1000万円)となった。
2013年に設立された同社は、ピッキングマシンに対して斬新なアプローチをとっており、硬いロボットでは破損してしまうような壊れやすい食品などに最適な、空気圧を利用したソフトなグリッパーを採用している。食品はいうまでもなく、労働力不足や病気感染の懸念から、パンデミックの中で自動化への関心が高まった主要ターゲット分野となっている。
Soft RoboticsのMark Chiappetta(マーク・キアペッタ)COOは、リリースでこう述べた。「現在の産業用ロボットは、農業、食品加工、物流などの分野で、労働力が不足しているフードサプライチェーンに見られる製品のばらつきや非構造的な環境に対応できません」。
「当社の革新的なソフトグラスピング、3D知覚、AI技術により、広く普及している産業用ロボットに真の手先と目の連動機能を持たせることで、Soft Roboticsは従来は人間にしかできなかった作業を可能にし、ロボットによる自動化を実現します」とも。
今回のラウンドには、世界最大の食品多国籍企業であるTyson Foods(タイソン・フーズ)の投資部門、Tyson Venturesも参加した。鶏肉、牛肉、豚肉を大量に生産しているTysonは、既存の顧客だ。
Tyson VenturesのRahul Ray(ラフル・レイ)氏はリリースの中で、次のように述べた。「Tyson Venturesでは、安全性を高め、チームメンバーの生産性を向上させることができる自動化の新分野を常に模索しています。Soft Roboticsのクラス最高のロボット技術、コンピュータビジョン、AIプラットフォームは、食品業界を変革する可能性を秘めており、いかなる企業の自動化の旅においても重要な役割を果たすことでしょう」。
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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Soft Robotics、食品加工、資金調達
画像クレジット:Soft Robotics
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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)