高齢者の徘徊、転倒、転落、不正な食事や睡眠等々の健康状態がすべてリモートで分かるリストバンドAifloo

センサーとAIを結びつけて高齢者のための‘スマートリストバンド’(腕輪)を提供するスウェーデンのAiflooが、510万ユーロの資金を獲得した。

このシリーズAのラウンドをリードしたのはEQT Venturesで、同社のアナリティクスパートナーのHenrik Landgrenは、“大量のデータと現代的なAI”を組み合わせて、高齢者の長寿と自立的生活をヘルプしていく点を、Aiflooの将来性すなわち投資価値として挙げている。

2015年にFelix EtzlerとMichael CollarosおよびAnders Widgrenが創ったAiflooは、高齢者の生活の質を良くするためのeヘルスシステムを作り、家族や介護者にも安心を与える、と自社を説明している。

ハードウェアはたくさんのセンサーを搭載したリストバンドで、AIが着用者の行動をモニタし、問題があれば介護者に通報する。とくに重視される問題は、徘徊や転落転倒、食事習慣の変化、そして睡眠行動の変化だ。

Etzlerはこう説明する: “Aiflooはまったく新しいeヘルスシステムであり、個人のビヘイビアを継続的に知ることができ、異状を検出する。それにより高齢者の強健な生活を助け、家族や友だちに安心感を与え、介護の専門家が提供するケアを拡張する”。

そしてその基本的なコンセプトは、“人間のビヘイビアの検出を当人に意識感知されない形でデジタル化する”ことにある。そのためにAiflooのリストバンドは、複合機能ではなく単機能のウェアラブルとし、長い電池寿命を確保する。そしてAIによるリアルタイム分析のようなコンピューターの重労働は、すべてクラウド側で行う。

“リアルタイムの状況把握だけでなく、長期的な傾向の記録と分析も行い、また、本人が通報不能の状態でも緊急状態の検出と通報をする。その後は、介護者が適切なタイミングで適切なケアを、テクノロジーの助力がなくても提供できることを期待したい”。

Etzlerによると、これまでの高齢者ケアは人間が手作業でやるべきことが多すぎて、もはや時代遅れである。またいくつかの専用システムや介護用機器類は、高価で、個人の特殊性に合わせてカスタマイズできず、しかも複雑だ、とEtzlerは指摘する。

“一方、これまでのウェアラブルは若くて健康な人向けだったり、糖尿病のような特定の医療状況に対応していた。私たちが作ったものは、個人化されており、丈夫で使いやすく、複雑な問題に対する長期的なソリューションだ。それを、装着者の負担にならないウェアラブルおよびサービスとして実装したのだ”。

スカンジナビア地域で有数のヘルスケア企業であるAlerisが、早くもAiflooを採用した。今後は、在宅介護の企業にも売っていきたい、とEtzlerは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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