ニューヨーク出身のJukelyは、StubHubなどのチケット販売サイトと競合する。同社の最大の特徴は、毎月25ドルで市内で行われるコンサートにいくつでも行けるサービスにある。
サンフランシスコで行われたSF Music TechカンファレンスでJukelyの協同ファウンダBora Celikが、次のように説明してくれた: “こんなチケットサービス、みんな、いくらなら買うかな、と考えた。100ドルか?、いや50ドルか? それは高すぎるね。そして、みんなが関心を持ってくれるのは25ドルぐらいだろう、という線に落ち着いたんだ”。
Celikは、エンジニア兼プロモーターだ。コンサートをプロデュースした経験は何度もあり、中にはKaskadeやDJ Tiestoのようなトップアーチストもいる。アプリをデザインしたのはもう一人の協同ファウンダAndrew Cornettで、彼はかつてKickstarterの制作にも参加した。
Jukelyはアクセラレータ事業Techstars NYC 2013に、音楽で友だちを作るサービスとして参加した。アルゴリズムがユーザの趣味を判定し、音楽の好みが合う人を見つける。そして二人に、彼らが一緒に行きたくなりそうなコンサートをおすすめする。今このアプリには2700万のユーザがいる。
同社は250万ドルという大きな額のシード資金を、AngelListのファンドMaiden LaneやAmol Sarvaなどのエンジェルたちと、Spotifyの投資家たち、元Warner Musicの役員Alex Zubillagaなどから10月初めに調達した。この資金をもとにJukelyは月額25ドルの有料会員サービスを開始し、ニューヨーク以外の都市にも進出を開始した。
25ドルでコンサート行き放題の有料会員サービスは、あまりお金が儲かるとは思えない。でもCelikは、これがウィン-ウィンのサービスだと考えている。ほとんどのマイナーなコンサートはチケットが売れ残る==空席ができるから、プロモーターにとっては売れ残り処分でお金になり、Jukelyの利ざやも残る。ClassPassの無制限バージョンみたいだが、ただしトレーニングではなくて音楽だ。
有料会員に提供されるコンサートには、Taylor SwiftやGagaのような大物はない。基本的な考え方は、新人ないしまだ無名に近いミュージシャンを会員たちに紹介し、その後、口コミなどでファンが増えることを期待するのだ。 Celikによると、Jukelyの連中がこれはいい!と判断したミュージシャンのコンサートを会員のためのリストに載せ、それらのできるだけ多くに行ってもらうことを、期待するのだ。
会員希望者は、審査される。サービスはまだベータなので、一般ユーザ志望者は登録してから一般公開まで待たなければならない。審査に通った者が、会員になれる。
Jukelyが今カバーしている音楽会場はニューヨークの17施設のみだが、近くロサンゼルスとサンフランシスコも対象になるという。ニューヨークに住んでいる本誌TechCrunchの読者は、一般公開まで待たなくてもここからベータに参加できる。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))