2014年10月にまずは海外向けにサービスを開始したlang-8の外国語学習サービス「HiNative」。アプリのデザインを担当した制作会社THE CLIPがオープンエイトに買収されたこともあり、その際にチラッとご紹介したのだが、2月からは日本向けにもスマートフォンアプリの提供を開始している。
HiNativeは「○○って英語でどういうの?」「○○と△△って英語でどう違うの?」といった外国語に関する疑問を、テンプレートを使って手軽に投稿したり、回答したりできるサービスだ。現在7万ユーザーがおり、質問数は25万7000件。回答数は80万件となっている。2月のアプリ国内ローンチまでは露出を控えていたが、今後は年内100万ユーザーを目指すとしている。
そんなHiNativeの中で有料の英語学習サービスがスタートした。サービス名は「HiNative Trek」。IT・スタートアップ向けに特化した、実践的な学習内容になっているという。
HiNative Trekは、1日1問ずつ(平日のみ)出題される課題を解くことで英語を学習していくサービス。問題の内容は英作文や英語で出題される質問に対する英語での解答、会話など。
教材の内容は「私たちのサービスは競合の2倍のMAUです」というテキストの英作文だったり、「What are the major product milestones?」という質問への英語での回答だったりと、IT業界の人間であれば業務中に使ったり、聞いたりしたことがあるようなフレーズになっているのが特徴。回答の際はテキストに加えて音声を録音して投稿。するとネイティブスピーカーの講師が指導をしてくれる。午後1時までに投稿すれば、当日中に指導が行われる。
「実践的で『言えそうで言えない』という内容の教材を独自に制作している。ネットにはいい教材があっても継続できないことが課題だった。HiNative Trekは1日1問で継続しやすく、また一方で、たまった課題をまとめて提出しても構わない。音声も使うが、Skype英会話と異なり完全非同期でのやりとりができるので便利」(Lang-8代表取締役CEOの喜洋洋氏)。
教材は1カ月ごとにテーマを設定。内容に関しては、西海岸のテック系企業勤務経験のあるネイティブも複数回チェックしているという。
料金は月額9800円となっており、正直少し高く感じる。喜氏はネイティブによる指導でコストが上がる点もあるが、オリジナル教材や1日1問であっても継続することこそが語学力を高めるという点をアピールする。「語学学習はやろうやろうと言うままで毎年を過ごして機会を損失しているということも多い」(喜氏)。
同社ではまず、有料会員数百人規模を目指す。ユーザーの動向を見て講師陣の拡大なども進めていく。