YouTubeが8歳になった。もうそんなになるのかと思う人もいれば、もっと昔からあったんじゃないのかと驚く人もいることだろう。サービスがスタートしたのは2005年のことだった。マイケル・ジャクソンの児童に対する性的虐待疑惑について無罪が言い渡され、ランス・アームストロングがツール・ド・フランスで7度目の勝利を収め、そして人気テレビドラマのArrested Developmentが放送されていた時代のことだ。
振り返ってみれば、多くのことが当時とは異なったものとなっている。しかしYouTube成長の勢いというのは当時のまま、変わらないようでもある。YouTubeのアナウンスによれば、YouTubeへの動画アップロードの規模は、毎分100時間分以上となっているそうなのだ。書き間違いではない。毎分100時間分以上がアップロードされているのだ。60秒毎に4日分の動画がアップロードされているということだ。
もちろん、アップロードされているというだけでは、サービスの人気が高まっているということもできまい。供給に応じた需要があるのかどうかも重要な視点だ。YouTubeによれば、月毎の全世界からの閲覧者数は10億人を超えるのだそうだ。これはすなわちインターネットにアクセスできる人の半数程度にもなる数字だ。
成長の様子を示す数値を見ておこう。2年前、YouTubeは毎分48時間分のビデオがアップロードされていると言っていた。そして昨年はこれが72時間になった。そして、今回の数字だ。つまりYouTubeは誕生から8年を経て、未だに成長を続けるプラットフォームであると言うことができる。たとえば若年層が離れ始めているとか、ニッチを目指す新たなサービスに利用者を食われつつあると言われているのとは対照的だと言えるのかもしれない。
またYouTubeは、そのサービスが抱える膨大なアクティブユーザーやコンテンツを活用しようとするスタートアップにとっても注目に値するサービスとなっている。たとえば、Betaworksが展開しようとしている、膨大なビデオをキュレーティングして、モバイル環境における効率的な閲覧環境を提供するTelecastなどが良い例となるだろう。
本稿最後に、YouTubeの公式ブログでの投稿を如何に掲載しておくことにする。
8度目の誕生日を迎えることとなりました。YouTubeを使い、育ててくださったことに深く感謝いたします。投稿していただいたビデオが人々を繋げ、また国境を超えて広がっていき、新しいものを生み出していくのを見るのは、非常に面白い経験でもありました。YouTube上にあるもの全てが皆さんの好みに合致するわけでもないし、あるいは何を意味しているのかわからないものも多くあると思います。しかしそうしたこともありながら、大勢の方がYouTubeを楽しんでくださっています。世界規模で見ても、あるいは個々人の観点から見ても、YouTubeが面白い場所として育つことができたのは、利用者のみなさんのおかげです。皆さん自らが繰り広げる、YouTube上での新しい創造的行為を楽しみにしています。
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(翻訳:Maeda, H)