appFiguresの最新レポートによれば、アプリケーションストアのGoogle Playは2014年、アプリケーションの新規登録数でAppleのストアを初めて上回ったようだ。開発者コミュニティの成長率でも3年連続でApple側を上回っているらしい。登録アプリケーションの開発者数が388,000となっているのだ。タイミング的には、昨年後半になって新たなアプリケーションを登録した開発者が多いのだとのこと。昨年7月のレポートとの違いもなかなか興味深い。
ちなみに2014年においては、Googleのアプリケーションストアにアプリケーションを登録した開発者数が、Apple(28万2000)およびAmazon(4万8000)の合計よりも多くなっている。
いずれのアプリケーションストアも全体的にみて成長はしている。2014年はいずれのストアでも最低50%の成長率を示している。しかしGoogleの伸びがとくに目立った年となったようだ。
登録アプリケーション数でも、Googleは143万本となり、Appleの121万本を凌駕している。Amazonは遠く離れての最下位だ。成長率では90%となっているが、数の上では29万3000本に過ぎない。
AppleとGoogleでのアプリケーション登録数の差は、アプリケーションストアにおける両社の運営方針の違いも影響しているだろう。Appleの方はより細かいレビューを経た後にアプリケーションを公開している一方、Googleの方は基本的に直ちにリリースすることができる。後に利用規約違反やマルウェアであることが判明した場合などに、登録が抹消されることとなる。
また、appFiguresによると、iOSアプリケーションの中で2014年に伸びが大きかったカテゴリーはBusiness、Food & Drink、Lifestyle、Social Networking、そしてCatalogsであったようだ。Googleの方はGames、Photography、Business、そしてEntertainmentとなっている。
ちなみに今月頭に出たFlurryの利用状況レポートでは、Shopping、Utilities & Productivity、そしてMessaging分野が伸びているとのことだった。
appFiguresとFlurryの違いは、登録アプリケーション数と、利用頻度をみたものであることによるのだろう。また、アプリケーションストアをまとめて分析しているFlurryとはカテゴリーのまとめ方も異なる。たとえばShopping系のアプリケーションでも、Lifestyleのカテゴリーに登録されているケースもある。またMessaging系アプリケーションは多くの場合Social Networkingに入る。双方のレポートを直接的に比較してどうこうと言うことはできない。
新しい開発者が登録したアプリケーションジャンルはと見てみると、AppleのiTunesではBusiness系がもっとも多く、ついでLifestyle、そしてGamesとなっている。Google Playの方はGamesが最も多く、そしてBusiness、Entertainmentとなっている。
appFiguresの分析は、3つのアプリケーションストアに登録されている全アプリケーションをデータベース化した資料に基づいたものだ。年毎、アプリケーションストア毎の統計を利用してレポートをリリースしている。但し、そもそものマーケットサイズが異なるので、年毎の成長率の数字のみ追えば誤解に繋がることもあるので注意が必要だ。ちなみに200%の伸びというのは、数が倍になったことを意味している。
今回のレポートでは、数値面におけるGoogleの優位性が強調されている。但し、これがすなわち全開発者の動向を示すというものでもない。相変わらずiOS版を先行して、続いてAndroid版を作るという開発者も多い。収益性の面でApp Storeに期待している人が多いのだろう。しかし、そのApp Storeが「成熟市場化した」という感覚をもつ人も多いのかもしれない。未だに成長し続けてはいるが、これまでと比べれば成長が鈍化している面もある。さらに、iOS App Storeで経験を積んだ開発者が、国際市場での展開を目指してGoogle Playに参入しつつあるという傾向もあるのだろう。
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(翻訳:Maeda, H)