2020年第4四半期のスマホ販売台数減少、一方アップルはiPhone 12で好調

Canalysの最新データによると、2020年に見られたスマートフォン市場の大幅な減少は鈍化している。過去1年は業界に大きな打撃を与えた。5Gの到来が業界を救うだろうという希望は、新型コロナウイルス(COVID-19)によって打ち砕かれた。

状況は好転しているが、その主な要因は第4四半期に登場したiPhoneだ。Apple(アップル)は米国時間1月27日夜に決算を発表し、iPhone 12による成功を伝えた。新型コロナウイルスの流行による発売の遅れにもかかわらず、この端末は嵐のように完璧に到着した。大多数の顧客がデバイスをアップグレードする 「スーパーサイクル」 の始まりである。

2020年の第4四半期の数字は下がっているが、Appleは2%しか下がっていない。これは同社が4モデルの5G端末を発表したことは、iPhoneの第1四半期の好調に少なからず貢献している。Canalysによると同社は4%の伸びを示しており、ホリデーシーズンに合わせて5Gモデルを拡大している。

アップルは12%の減少にもかかわらず、2位のSamsung(サムスン)を抑えて世界第1位の座を獲得した。また中国メーカーのXiaomi(シャオミ)、OPPO、Vivoがトップ5を占め、いずれも前年同期比で2桁の増加となった。

画像クレジット:Canalys

スマートフォンカテゴリーはサプライチェーンの問題、そしてパンデミックに起因するより大きな経済問題のために苦しんだ後、2021年は回復すると予想されている。

「新型コロナウイルスのワクチンの導入は2021年の景気感を押し上げ、業界における計画と投資を可能にしています」と、アナリストのBen Stanton(ベン・スタントン)氏はこのデータについて述べている。「今後は政府の景気刺激策が薄れていく中で経済への波及効果が顕著となり、新たなウイルス株の出現に対する懸念も続いています。しかし全体的には業界の心理はポジティブであり、2020年に7%の減少を記録したスマートフォン市場は2021年には回復するでしょう」。

Canalysの別のレポートによると、タブレットとChromebookの販売好調によりPC市場は前年比で35%の伸びを示しており、PC市場にとってポジティブなニュースとなっている。

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カテゴリー:ハードウェア
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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

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