10年ぶりに新規設立されたスマートフォン特化のネット証券会社One Tap Buy。昨年開催の「TechCrunch Tokyo 2015」のスタートアップバトルでは、審査員特別賞とAWS賞を受賞。その後金融商品取引業者登録を完了し、6月にスマートフォン向け株式取引アプリ「One Tap BUY」をローンチしたばかり。そんなOne Tap Buyが7月25日、ソフトバンクから10億円の資金調達を実施したことを明らかにした。両社は今後サービスの連携を図るとしている。
One Tap BUYは2013年10月の設立。代表取締役CEOの林和人氏は以前にも中国株取引のオンライン専業証券会社を立ち上げ、イグジットした経験を持つ人物。同社は3月にソフトバンクから資金を調達。それ以外にもモバイル・インターネットキャピタルやDBJキャピタル、オプトベンチャーズなどから資金を調達している。
提供するアプリのOne Tap BUYは「ロゴマークで銘柄を選ぶ」「売買する」「確認」の3タップで株式の売買が可能だ(通常、スマートフォンでオンライン証券を利用する場合は10タップ以上の操作が必要となる)。AppleやFacebookなど、30銘柄の米国株を1万円から購入可能。ポートフォリオの円グラフをタップで操作するなど、直感的なUIも特徴だ。2016年度内には日本株やETF(上場投資信託)の取り扱いも開始するとしている。
6月のローンチ以降、アプリのダウンロード数は3万5000件以上。ユーザーは20〜60代、特に20代後半〜40代前半が中心だという。特徴的なのは全ユーザーの半数以上が投資未経験者だということ。One Tap BUYでは「新しい個人投資家市場を開拓している」としている。