50歳以上に多い肺疾患IPFと闘うEndeavor BioMedicinesがシリーズAで64.5億円調達

新しい医療スタートアップが、6200万ドル(約64億5000万円)のシリーズA資金調達ラウンドで正式にステルスから脱し姿を現した。Endeavor BioMedicinesは、以前にImpact Biomedicinesを率いていた共同創業者兼CEOのJohn Hood(ジョン・フッド)博士が率いる会社で、新たな資金調達はOmega FundsとLongitude Capitalだけでなく、同社自身の経営陣も参加している。Endeavor社は、以前はRift BiotherapeuticsのCEOを務めていたMiguel de los Rios(ミゲル・デ・ロス・リオス)博士がチーフサイエンスオフィサー(CSO)となり、共同で設立された。

Endeavor社の目標は肺疾患に特化した治療法を開発することであり、同社は、特発性肺線維症(IPF)という非常に一般的なタイプの肺線維症で、長期にわたり肺胞組織の瘢痕化を引き起こし、患者の呼吸困難を引き起こす特発性肺線維症の進行を逆転させることができるか、または遅らせることができるかを調べる2つの第二相臨床試験に資金を投入している。

同社のプレスリリースによると、IPFの死亡率は非常に高く、憂慮すべきものとなっている。Endeavor社の新しい治療薬候補である「taladegib」は、IPFの「ヘッジホッグ」経路として知られているものに呼びかける阻害剤だ。この経路は、主に胚発生時の細胞分化に関与しており、成人においても、成熟組織の再生を調節している際に機能不全に陥ると、有害な疾患の発生に役割を果たすことがあるという。

フッド博士の以前の会社Impact Biomedicinesは、買収条件の中で設定されたパフォーマンスマイルストーンに応じ特定の規制・販売条件をクリアするかにもよるが、Celgene Corpに70億ドル(約7277億円)相当で売却された。この会社は、特定のタイプのタンパク質キナーゼ(PK)の阻害剤を使用して、血液がんの一種である骨髄線維症に特化した治療法の開発に重点を置いていた。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:Endeavor BioMedicines資金調達

画像クレジット:Virojt Changyencham / Getty Images

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(翻訳:Nakazato)