5Gスマホをインドにいち早く持ち込むこと競り合う中国企業

インドでは、国内の通信事業者がまだ周波数帯オークションに参加していないので、少なくとも来年末までに5Gで実質的にカバーされる可能性は低い。しかしそうした事情も、中国のベンダーであるOppo(オッポ)、Vivo(ヴィーヴォ)、そしてXiaomi(シャオミ)が、5G対応のスマートフォンをこの世界第2位の携帯電話市場に持ち込む動きを押し止めることはない。

シャオミ、VivoのサブブランドiQoo(アイクー)、およびOppoのサブブランドRealme(リアルミー)はすべて、この1週間に相次いで5Gスマートフォンを発表した。インドで2年以上トップの座につく携帯電話ベンダーであるシャオミは、最近発表された5G対応のMiMix Alphaスマートフォンを、国内のいくつかの実店舗で展示しただけだが、他の2社は新しい携帯電話の発売を開始した。

インドで2番目に大きい携帯電話ベンダーであるVivoは、iQoo 3を発売した。この機種は1080×2400ピクセルの画面解像度の6.44インチディスプレイを備え、4440mAhバッテリー(55Wの高速充電をサポート)し、Android 10を搭載する。プロセッサにはQualcomm Snapdragon 865を採用し、8GBのメモリーと128GBのストレージが組み合わせられている。4つの背面カメラ(メイン4800万画素、望遠1300万画素、超広角1300万画素、深度センサー200万画素)と、前面には1600万画素のカメラを搭載している。

この携帯電話の価格は3万6990インドルピー(約5万7000円)から始まり、追加のストレージとメモリを備えた上位機種は4万4990インドルピー(約6万9000円)になる。

そしてインドで大手携帯電話メーカーと善戦を続けるRealmeは、90Hzのリフレッシュレートをサポートする1080×2400ピクセルの画面解像度を持つ6.44インチのディスプレイを搭載したX50 Pro 5Gを発売した。Qualcomm Snapdragon 865 SoCを採用し、12GBのメモリー、および65W Super Dart充電サポートを備えた4200mAhバッテリーを搭載している。

写真撮影という点では、背面にメイン65万画素、超広角800万画素、望遠1200万画素、ポートレート撮影時にメインカメラとともに使われる200万画素のカメラを備えている。前面には、3200万画素および800万画素のデュアルセルフィーカメラが装備されている。

Realme X50 Pro 5Gの価格は3万7999インドルピー(約5万9000円)で、追加のストレージとメモリを備えた上位機種は4万4999インドルピー(約6万9000円)と高くなる。

5G携帯をこれほど早く発売する理由は、将来の保証があるデバイスを提供するためだと各社の幹部は口にする。さらにQualcomm(クアルコム)が、電話ベンダーたちに対して、主力商品であるSnapdragon 865 SoCを使用する場合には、X55 5Gモデムの利用も要請しているという事情もある。

なお最近XiaomiからスピンアウトしたPocoのエグゼクティブは、以下のように発言している。

5G

皆さまご注目ください。お知らせしたいのは、私たちがご提供するのは皆さまの必要としているもので、不要なものではないということです (注:POCOは5G携帯を発表していない)

トップ画像クレジット:INDRANIL MUKHERJEE / AFP / Getty Images

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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