7月15日に再開する大型映画チェーンで任意だったマスク着用が猛反対により義務に

アップデート:AMCはマスクに関する方針を変更した(Hollywood Repoter記事)。マスク着用を義務化しないという最初の声明に追記された部分は、以下のとおりとなる。

この発表を受けてお客様から激しい抗議が寄せられたが、これまで私たちがマスクの着用について十分に考えていなかったことは明らかです。AMC Theatresにおいては、お客様の声に耳を傾けるlことは何よりも大切なことだと考えています。従って科学アドバイザーの全面的な支援を受けて私たちは方針を改め、観客のみなさんのマスクに関するポリシーを変更します。

劇場を再開するにあたって全国のAMCのお客様が入館されて映画をお楽しみになるときは、マスクの着用を義務とさせていただきます。マスクに関するポリシーをAMCが急に改訂したことは、お客様の安全と健康に対する私たちに強い責任感によるものです。

閉館決定からまだ1カ月も経っていないが、ついにAMCは全米における劇場再開の具体的な日程を明らかにした(Variety記事)。映画館チェーンであるAMCは、600あまりの映画館のうち450カ所で2020年7月15日にサービスを再開する。7月半ばという時期は以前からの約束していたとおりだ。しかし映画ファンたちは、私たちが書いた記事で述べた理由(未訳記事)により、劇場に戻ることをためらうだろう。CEOのAdam Aron氏(アダム・アロン)による最近のコメントも、来場者を安心させるとは思えない。

Variety誌のインタビューでCEOは、劇場で観客はマスクを着ける必要がないと述べた。彼はその決定というより不決定を、マスク着用の要請は本質的に政治的なものだ、というおかしな理由で正当化した。

彼は「政治的な議論に巻き込まれたくない。必要ないと思っている人にマスクの着用を強制することは反生産的だ。AMCの観客の大半は、マスクを着けているだろう。私もAMCに映画を観に行くときにマスクを着けて、模範を示す」と言っている。

いつごろ映画館で映画を観ようと思うか?

今夏21%

秋 / 冬14%

2021年23%

ワクチンを待つ42%(3429名のアンケート結果)

これまでAMCはCinemarkやRegalなどの映画館チェーンと同じ決定(マスク着けなくてもよい)をしていたが、カリフォルニアのように屋内でのマスク着用が義務化されている州では、映画を観に行く人もマスクを着けなければならない。劇場でどうやってそれを強制するのか疑問は残るが、AMCによると社員は全員マスクの着用が義務で、また来場者にはマスクを1ドル(約107円)で販売する。

社員は検温も受けるが、来場者は受けない。このようなチェックや防御は新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散下において重要な対策だが、無症な者の感染の有無はは検温ではわからない。その他の対策として、静電噴霧装置や微粒子を吸い取れる掃除機などによるウイルスの拡散防止策がある。

大手映画会社のほとんどがメジャーな作品を2021年の後ろ倒しにしている。ただしChristopher Nolan(クリストファー・ノーラン)監督の「Tenet(テネット)」やディズニーの「Mulan(ムーラン)」などは、来月7月に封切られる予定となっている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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