Adobeが今日(米国時間7/19)、同社のオープンソースのモバイルアプリ開発プラットホームPhoneGapのバージョン3.0をローンチした。HTML5とCSSとJavaScriptだけでクロスプラットホームなモバイルアプリを作りたい人たちにとって、PhoneGapは長年、人気のツールだ。
今回のアップデートでは、同社の言う“アプリを小さく速くするための”プラグインアーキテクチャが導入された。このプラグインアーキテクチャでは、デベロッパが必要なAPIだけを取り込めて、しかも各APIを表すプラグインは必要に応じて自動的にインストールされたり削除されたりする。(下図: バージョン2では全APIがプリインストール。)
今回のリリースでは、二つの新しいAPIが加わった。アプリ内でWebページを見せるInAppBrowserと、ユーザのロカールやタイムゾーンをチェックするGlobalization APIだ。
また、コマンドラインツールのプラットホームによる違いがなくなり、統一された。これまでは、プラットホームが違うと全然別のボキャブラリを覚えなければならなかった。それが今や、過去のものになった。ツールにはPhoneGap Buildが統合され、クラウドベースのサービスを使ってPhoneGapのプロジェクトをコンパイルできるようになった。つまり、ネイティブプラットホーム用のSDKがなくても、アプリをコンパイルできる。数日前にAdobeは、PhoneGap Buildでユーザが提出したプラグインを使えるようにした。
さらに同社は曰く、今後PhoneGapはFirefox OSとUbuntuをサポートする。iOS 7への移行も、作業中だ。
こういった一連の仕事の主体は実は、Apache Cordovaのコミュニティだ。おおまかに言うとPhoneGapは同じくオープンソースのCordovaの派生系で、本家のCordovaもこのほどバージョン3.0がローンチされた。たとえば、今回AdobeがPhoneGapに導入した二つのAPIは前からCordovaにあり、今回はAdobeのディストリビューション(その名がPhoneGap)にも飛び移ったのだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))