TechCrunchが得た情報によると、Amazonは次世代Kindle Paperwhiteを来年の第2四半期早々にリリースすべく準備中だ。バージョンアップの目玉は300ppiの高精細度スクリーンの装備だ。これでやっとKoboのようなライバルとスペックで並ぶことがでできる。
新Paperwhiteのハードウェアは解像度のアップの他にもいくつか改良点がある。われわれが見たプロトタイプは画面が従来のようにベゼル部分から引っ込んでおらず、平になった。また画面自体もプラスティックではなくある種のマット・ガラスのような材質に変更されている。このガラス化にもかかわらず、新モデルは現行製品より軽くなっているらしい。
現行のAmazon Kindle Paperwhiteの画面解像度は212ppiで、KoboのE Ink製Aura HD. と比較すると見劣りがした。E InkはAmazonとKoboの双方にPearl E Inkを供給しているが、265ppiのAura HDはKoboに最初に供給した。Amazonはこれに不快感を示していたということだ。
Ice Wineというコードネームを与えられた新しい300ppiディスプレイはKoboの上級モデルの解像度を追い抜くことになる。ソフトウェアについては特に大きな変更はないらしい。しかし解像度の改良に応じて画面への表示量は増やされることになるのだろう。
またKindleのヘビーユーザーにとって嬉しいニュースは、AmazonがKindle用に読みやすいカスタム・フォントを準備していることだ。フォントの品質は長年にわたってKindleの弱点だった。前回のアップデートでいくつかのフォントが追加されたが、劇的な改良というほどではなかった。Kindleを前提に開発された新フォントは重要な改良になりそうだ。またAmazonは文章の右端にぶざまな空白ができるのを防ぐよう、ハイフネーションの導入に取り組んでいる。ただし次回のアップデートに間に合うかどうかは明らかでない。
デバイスの側面には従来のトグルタイプのボタンに代わって、押し込んだ位置で固定されるオンボタンが新設されるという情報だ。これだと手触りでオン/オフが分かるので便利だろう。ボタンにページめくり機能が与えられればいちいち画面のページ送り領域にタッチしにいかないでもすむ。
背面の筐体は現在のKindle Fire HDXタブレットに似たデザインになる。今より角ばってエッジが立った感じだ。現在のKindle Fireシリーズと同様、背面にパワースイッチのボタンが設けられる。
また環境光センサーが装備されて読者の周囲の照明条件に応じてスクリーンの輝度を自動的に調節する。システムが明暗に順応する速度は通常に人間の視覚が明暗に順応するのとほぼ同じ速度で、ひかく的ゆっくりしている。
といってもまだ発売まで数ヶ月あるので、これらの特徴も変更され、また新たな機能が追加されることはあり得る。この他に、われわれが以前報じたとおり、Amazonはスマートフォンの開発を続けている。廉価版とカメラをトータルで6個も備えたハイエンド機の2モデルが存在するという。
なおAmazonの広報担当者はこれらの情報に関するコメントを避けた。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)