Amazon(アマゾン)が支援する自動運転車両技術のスタートアップであるAurora(オーロラ)が、自動運転トラックの開発を加速することを目的としてテキサス州に進出している。
同社は、フィアットクライスラーのパシフィカミニバンとクラス8トラックを組み合わせて、ダラスとフォートワースエリア間の商用ルートをテストする計画であると語った。パシフィカの小編成がまず登場する。同社によれば、年末までにトラックはテキサス州で走行することが予定されている。
Auroraのテキサスオフィスは約24人のスタッフを擁するが、ほとんどが新規採用社員だ。Auroraによれば技術者、チームリーダー、トラックの運転手、車両操作者などさまざまな職種を採用しているとのことだ。
Autoraは自らが「Driver(ドライバー)」と呼ぶ、自動運転車用のフルスタックソリューションを開発している。2017年の立ち上げ以来、同スタートアップは、その自動運転スタック(ソフトウェアと自動運転の頭脳を提供するハードウェアの組み合わせ)が、いかなる車両にも適用できると述べている。とはいえ、Auroraの最初の2年間のパートナーシップと公式コメントは、物流ではなくロボタクシーを中心としたものだった。
それが変わり始めたのは昨年のことだ。 2019年10月に、Auroraは乗用車よりも自動運転トラックの開発を優先するというブログ投稿を行った。この数カ月、同社の共同創業者たちは、トラックを優先事項にすることについてより率直に話し合ってきた。
「私たちのDriver製品は、最終的には人とモノの両方を動かしますが、最初の商用製品はトラックになります。今日その市場は最大であり、ユニットエコノミクスが最高で、サービス要件のレベルが最も融通が効くからです」と同社は7月20日に発表したブログに書いている(medium投稿)。
ユニットエコノミクスが原動力ではあったが、同社によればはライダー企業Blackmore(ブラックモア)の買収とその技術の自動運転スタックへの統合が、トラックへの移行を可能にしたのだという。Auroraは同社のFirstLight Lidar(ファーストライトライダー)が、高速自動運転において決定的な競争上の優位性を与えるという。
自動運転トラックは、かつて自動運転車技術業界においてニッチなカテゴリーと見なされていた。それが変化したのは、ロボタクシーの運行の複雑さはもちろん、ユニットエコノミクスの厳しさに各企業が気が付き始めたからだ。
自動運転トラックには独自の課題がある。しかし収益性への道はより明快だというコンセンサスが高まっている。
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(翻訳:sako)