Amazonが有料アプリやアプリ内購入にキャリア課金を開始、まずドイツのO2から

【抄訳】

eコマースの巨人Amazonは、成長著しいモバイル部門にスマートフォンまで加え、そして今度はモバイルのユーザをさらに増やすべく、新たな要素を取り入れようとしている。それは、キャリア課金だ。有料アプリやアプリ内購入など、何を買ってもそのサイトに直接払うのではなく、電話会社からの月末の請求書にその代金や料金の請求が含まれている方式を、キャリア課金(carrier billing)という。Amazonが2011年の12月から関係を構築しているイギリスのキャリア課金企業Bangoによると、Amazonのキャリア課金はまずドイツのO2(Telefonicaが買収)で来年から始まる。具体的には、ドイツで使われているTelefonicaのデバイスの上で動いている一部のAmazonアプリケーションで、キャリア課金が行われる。

私の知る限り、それに該当する機種は一つしかない。ドイツでO2のネットワーク上でSamsung Galaxy Miniを使っていて有料アプリを買っても、その請求は個別にユーザのところへ直接来る。

Amazonが実際にキャリア課金を始めるまで…Bangoとの付き合い開始から…3年近くかかっているわけだが、しかし今後の展開は早いだろう。たとえばAmazonはスマートフォンFire Phoneに関してO2とパートナーしていないが、T-Mobileのオーナー企業であるDeutsche Telekom(O2のライバル)とはしている。

ドイツAmazonのFire Phoneのページには、“Amazon Fire PhoneはDeutsche Telekomとの契約に付随している”、と書かれている。つまりFireはTelelomのSIMカードでないと使えないのだ。

それなのに現状では、ドイツでFire Phoneの上でアプリ内購入などをしても、キャリア課金の便宜は提供されないのだ。今のところは、O2ネットワーク上のAndroidユーザのみだ。

しかしBangoの発表によると、ドイツのDeutsche Telekomとのキャリア課金のための接続契約は先月行われている。同社はドイツ以外の市場では、キャリアとの契約をすでに済ませている。

いくつかのアプリストアがすでにキャリア課金を提供しており、BangoもFortumoやBokuなどと並んでそういう企業の一つだ。キャリア課金には、便利さのほかにセキュリティというメリットもある。キャリア課金なら、買い物の都度いちいちユーザ情報を入力する必要がないからだ。だからAmazonも今後本格的に導入していくだろう。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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