GoogleがSSDベースのクラウド・ストレージをリリースした翌日の今日(米国時間6/17)、 Amazonもこれと非常によく似たSSDストレージを発表した。Elastic Block Store (EBS)においてこの新しいGeneral Purpose SSDボリュームは、標準的なHDDベースのボリュームとすでにSSDを導入している高価なProvisioned IOPSボリュームの中間に位置づけられる。
EBSはパーシステント・ストレージを提供するAmazonサービスで、そのボリュームはEC2クラウド・コンピューティングのインスタンスから利用できる。
今回新設されたGeneral Purpose SSDボリュームはProvisioned IOPSと異なり、入出力に関して追加料金ないし前払い料金を一切必要としない。データセンターはオレゴンとバージニアが利用でき、料金は1月1GBあたり0.10ドルから。他のリージョンからの料金はこれよりやや高くなるが、それでもGoogleのSSDストレージの1月1GBあたり0.325ドルよりずっと安い。
Amazonはこのタイプのストレージはボリュームあたり 毎秒3000回の入出力(IOPS)バーストを30分にわたってサポートできると約束している(ボリュームのサイズにはよらない)。Provisioned IOPSボリュームは48000 IOPSが可能だが、これはほとんどのアプリケーションで過剰性能だろう。新しいgeneral-purposeボリュームはAmazonがProvisioned IOPSのために開発したのとと同一のテクノロジーを用いているという。
Amazonによると、SSDベースのボリュームはHDDベースに比べて10倍のIOPSを処理でき、レイテンシーは10分の1、パフォーマンスの安定性も高いという。またこの新しいSSDベースのボリュームはバーストモードで3000IOPSを処理できるため、HDDにくらべてブート時間が半分になるとしている。
Amazonは今後SSDストレージをEBSの標準オプションとしていく方針のようだ。これまで標準であったHDDベースのストレージは今後はEBSMagneticボリュームと呼ばれる。”
昨日、SSDストレージを発表した際にGoogleは「入出力に対して追加料金を課さない」ことを強調した。Amazonが新しいSSDストレージでも入出力に料金を課さず、単純なストレージ容量のみの従量制ととしたのはおそらく偶然ではないだろう。デベロッパーはこれまでもAmazonの料金システムが複雑過ぎると不満を漏らしてきたが、SSDストレージの料金システムはAmazonが今後より単純な従量制に移行する前触れなのかもしれない。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)