Amazonプライムよりもっと早く。物理的配達の未来

編集部注:Semil ShahはTechCrunchのゲストライター。Twitterアカウントは@semil

「メンバーシップ、それが特権」。アメリカンエキスプレスの有名なスローガンが、今や数多くの人々が喜んで所有しているオンライン・メンバーシップにも当てはまる。それはAmazon Prime。Primeに加入して以来 ― これは単なる逸話である ― わが家がTargetストアに足を運ぶ回数は減り続け、2013年、緊急時に故障部品を買いに行った1回を除き、私はどこのメガストアでも買ったことがない。Primeによって、Amazonは最もエレガントな消費者セグメントを作り出し、メンバーにはわずかなクリックまたはタップであらゆるデバイスからカートに商品を積むように促し、買い物の度にこの質問を自問するよう顧客を教育している。「この商品を48時間以内に必要?」

もしその答が「イエス」ならどうするのか?

もちろんAmazonは、すでに翌日配達を提供しているので、48時間は24時間に圧縮されている。これは、Amazonが将来多くの競争で戦うことになる領域 ― 従来や新時代のさまざまなな方法によって、Amazon商品をわれわれの手に家に届ける配達戦争と作戦だ。私が予想するAmazonが最初の24時間を削ぎ落とす方法を以下にご披露する。Amazonがどんな方法を編み出すのか、みなさんの意見やアイデアも歓迎だ。

時間単位の配達:多くのサンフランシスコのスタートアップが行っているやり方を、Amazonも後追いするだろう。注文した商品が必要なのは、1時間後、2時間後、4時間後、それともその日のうちでいいのか? Amazonはそれぞれの配達時間帯を設定し、利便性に応じて料金を追加するだろう。そして、商品の選択、チェックアウト、配達ゾーンの設定、時間帯の指定方法も今より簡単になるだろう(ややこじつけめくが、Amazonはすでに、よく買う日用品のために「定期購入で節約」オプションを用意して、このセグメント化を始めている)。

決まった場所への配達これはまさにAmazon Lockersの話だ。移動が多い、時間が不規則、荷物を預かる人がいない、職場に届けてほしくない、などの人々にとって、LockersはAmazon専用の私書箱になる。その結果Lockerは、Amazonの運送費を下げ、顧客との物理的接点を作ってAmazonブランドに触れる機会を増やす。これは重要だ。

小売倉庫:今やAmazonは、州を越える売上税の規則変更のために、多くの州(カリフォルニア等)に物理的施設を持っている。突拍子もなく聞こえるかもしれないが、Amazonが選ばれた場所にコストコ風の店を作り、一工夫こらしたライブAmazonショッピング体験を作る可能性がある。

空中配達:未来の配達方法に関する記事で、無人飛行ドローンに触れないわけにはいかない。ドローンは今さまざまな理由で話題になっているが、これは商用利用の話だ。今私はこの記事を、日曜日の午前に屋外の小さなデッキで書いているが、ここは私が実際に「定期購入」しているAmazon商品を、ドローンが定期的に着陸して配達するのに最適なスポットだ。Amazonの運用能力からみて、将来Amazonがこれを実施することを私は本気で期待している。

2012年9月、私はAmazonに関する 記事を書き、この会社の驚くべき広範囲な事業分野の様々な面を簡単に紹介した。Amazonの規模とスピードは圧倒的であり、a16zのJeff Jordanによるこの優れた記事は、AmazonとGoogleが衝突する運命にあることを鋭く指摘している。JordanのOpenTableおよびPayPalにおける社長経験と、現在AirbnbおよびPinterestで取締役を務めていることをを踏まえると、誰よりも未来のEコマースが見えているのは彼だろう。この戦場が作りだした機会に関心のあるスタートアップは、配達分野や、配達用ロッカー(BufferBoxはすぐにGoogleが買収した)、 ドローンのハードおよびソフト、これら効率よく運用するための新技術、あるいは小売店舗での経験を再発明する技術やデザイン等の分野でスタートを切った企業に注目するとよい。

写真提供:Lord Enfeld / Creative Commons Flickr

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(翻訳:Nob Takahashi)


投稿者:

TechCrunch Japan

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