500 Startupsのモバイル専門の小型ファンド500 Mobile Collectiveが、その最初の投資先として、モバイルアプリをデスクトップに持ち込むAndy OSを選んだ。このAndroidベースのオペレーティングシステムにより、モバイルアプリをWindowsやMac、それにクラウドで動かすことができる。
Andy OSによりユーザは、Google Playのストア上の好きなアプリやコンテンツにWindows等のプラットホーム上でアクセスできる。理論的にはアプリが、すでにある何十億台ものパーソナルコンピュータに持ち込まれるわけだから、デベロッパにとって新しいユーザが一挙に増える。
このオペレーティングシステム自身はクラウド上で動き、UIのカスタマイズやデスクトップへの通知などの機能を提供する。またデスクトップで動いているゲームを、ユーザのスマートフォンからリモートコントロールできる。
協同ファウンダでCEOのSean Murphyによると、Andy OSを作った動機は、ユーザがモバイルの電話機でアクセスするものと、デスクトップでアクセスするものとのあいだに、連続性を持たせたかったからだ。AppleのiPhoneとMacとのあいだには”continuity”という機能があるが、AndroidとWindowsやMacとのあいだには、それらしきものがない。
彼のこの考えに飛びつく人は、とても多い。このプロダクトは誕生後まだ9か月未満だが、すでに世界中に300万あまりのユーザがいる。その約60%が毎日アクティブで、一日平均23分、Andy OSを使っている。
しかも、モバイルアプリのアカウントにデスクトップ上でアクセスできるだけでなく、デベロッパは自分の既存のモバイルアプリを素早く容易にデスクトップへポートできる。あるいは最初から、Androidベースのデスクトップ用アプリケーションを作ることもできる。
その急成長がEdith Yeungと500 Mobile Collectiveの目にとまり、300万ドルのラウンドを回すことになった。参加したそのほかの投資家は、DeNA、China Rock Ventures、Weiming Angels、Cherubic Ventures、そしてSEA Venturesだ。
Yeungは曰く、Andy OSの初期からの成長は、Dolphin Browserを思い出させる。彼女はそこで、マーケティングとビジネス開発を担当していた。Andy OSが利用しているエンタプライズ分野の仮想化技術は、数十年前から存在している、と彼女は言う。
“消費者向けのモバイルの世界では新しいコンセプトだけど、エンタプライズでは新しくないわ”、だと。
しかし同社は、その仮想化技術を生かしてビジネスに結び付けたい、と願っている。今同社は、Andy OSのプラットホームや、それへのアプリのインストールを、Androidデベロッパにライセンスする、というビジネスモデルを検討している。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))