Appleがサーモグラフィーで本人確認するApple Watch用ベルトの特許を取得

Apple(アップル)はApple Watchのベルトをもっとスマートにする方法を研究しているらしい。

PatentlyAppleによると、米国時間9月3日午前、同社のいくつかの特許が承認された。いずれもベルトを使って新しい仕組みをApple Watchに持ち込むものだった。

apple watch wrist 2

1つ目の特許は、Apple Watchまたはベルトに組み込まれたセンサーが、赤外線を使って手首のサーマル画像を作成し、肌の質感や体毛などの特徴を識別することで、誰が使っているかを特定する。指紋に似ているが、代わりに手首を使う。

他の多くのAppleデバイスと異なり、Apple Watchはアンロックに生体認証を利用していない。Touch IDのための指紋センサーもFace IDのためのカメラもない。Apple Watchをアンロックするには、小さな画面に暗証番号を打ち込む必要がある(設定によってはiPhoneをアンロックすればウォッチもアンロックされる)。このセンサーを使えば、iPhoneをアンロックしなくてもウォッチを自動的にアンロックできる。

apple watch band

2つ目の特許は、長さを自動的に調節する時計ベルトだ。Nikeの自動ひも締めシューズの腕時計バージョンだと思えばいい。走っている時、ウォッチがずれたことが検知されると(上で述べたサーマルセンサーが変化を感じた時も)、命令を受けた内蔵テンショナーがベルトを締めたり緩めたりする。

apple watch meters

そして3つ目の特許は、時計ベルトに内蔵されたライト・インジケーターで、メールの着信や一定の距離を走った後、カレンダーの予定が近づいた時などにベルトが光って通知する。いずれもウォッチの画面ではすでに出来ていることだが、画面をオンにすることなく見ることができる。

apple watch meters

例によって、特許が承認されたからといって、すべての機能が製品化されるわけではない。AppleのR&D部門が何かいいアイデアを見つけたものを会社が権利を確保しただけだ。

これまでApple Watchのベルトは比較的シンプルで交換しやすくさまざまな材質で作られていて、電子的な部分はウォッチ本体がすべて受け持ってきた。センサーやインジケーターをベルトに組み込むと、そのシンプルさが損なわれることになる。ユーザーは、自分にいちばん似合ったベルトを買うか、派手なインジケーターライトのついたものにするかを決めなくてはならない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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