Appleには、Webの訪問者たちがオンラインの広告主たちに追跡されるのを制限する新しいやり方を、今さら引っ込める気はない。
Safariのその新しい機能はIntelligent Tracking Preventionと呼ばれ、最初は、6月に行われたAppleのカンファレンス、Worldwide Developers Conference(WWDC)で発表された。それは、広告主がユーザーを追跡する(調べる)のを防ぐための、複数の方法を組み合わせていて、たとえば広告のターゲット変えにクッキーを利用することを24時間だけに制限し、それ以降30日間そのクッキーを発行したサイトをユーザーが再訪しなかったら、クッキーを完全に削除する。
今週の初めに広告業界の6つの業界団体(Interactive Advertising BureauやAmerican Association of Advertising Industriesなど)が、Appleのこのやり方を“透明性を欠き恣意的”と批判する公開書簡を発表した。
“Appleの一方的で強引なやり方は消費者の選択権を奪い、広告に支えられているオンラインコンテンツやサービスとそれらを愛する消費者にとって有害である”、と彼らは書いている。
そしてAppleの答は? どうやら同社はこのまま前進を続け、消費者のプライバシーのための正しいやり方だと自分を擁護するようだ。以下が、同社の声明だ:
Appleは、人間にはプライバシーの権利があると信ずる。Safariはデフォルトでサードパーティのクッキーをブロックする初めてのブラウザーであり、 Intelligent Tracking Preventionはユーザーのプライバシーを保護するさらに進んだ方法である。
広告の追跡技術がこれほどまでに蔓延しているからには、広告追跡企業が人びとのWeb閲覧履歴を記録して保有していることもありえる。その情報は無許可で集めたものであり、広告のターゲット変えに利用されている。それによって広告が、インターネット全域で人びとを追尾しているのだ。新たなIntelligent Tracking Prevention機能は、このクロスサイト追跡に使われているクッキーなどのデータを検出して排除し、個人の閲覧をプライベートに保つ。この機能は広告をブロックせず、また人びとが実際にクリックして訪れるサイトの正当な追跡を妨害しない。サイトの機能と対話するために設計されているクッキーや、Webのパブリッシャー自身が置いた広告は、正常に表示される。