今日(米国時間5/16)午後、AppleとGoogleは「相互の直接の訴訟をすべて取り下げることで合意した。今後両社は特許制度の改革のために協力」していく」という声明を発表した。
これは両社にとって巨大な方針転換だ。両社はAndroid問題にかぎらず、音楽販売から生産性ツール、クラウドストレージ、モバイル・アプリ・ストアまであらゆる分野で競争している。GigaOmが情報源から聞いたところでは、この合意によっておよそ20件の訴訟が取り下げられるという。
発表された声明は以下のとおり。
AppleとGoogleは両者間で直接お互いを相手方とする現在提訴されている訴訟をすべて取り下げることで合意した。また、AppleとGoogleは一部の分野における特許制度の改革でも協力していくことで合意した。この合意にはクロスライセンス契約は含まれていない。.
この合意は対象が限定されており、依然として両社は互いのコア・ビジネスに打撃を与えるような訴訟を起こし、あるいは続行することが可能だ。たとえばAppleはGoogleと密接に協力している会社、あるいはGoogleの製品を製造している会社を訴えることができる。
そうはいっても、この両巨人間のデタント(緊張緩和)は注目に値する。テクノロジー分野では特許訴訟が日常茶飯事となっている。AppleとSamsungの訴訟は最近、Samsungに何億ドルもの賠償金を課す結果になった。この合意は将来の訴訟を禁じていないので、両社が全面的に和解したとはとても言えない。しかし、両社にとって大きな重荷となっている現在の訴訟を過去のものとすることで争いのレベルを下げようという努力していることは見てとれる。
この合意が司法省の反トラスト政策にどういう影響を与えるか注目だ。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)