Appleの新規採用者には、カーインテリア、変速機、新型車、自動車安全性の専門家までいた


Appleの車に対する野望は、自動車技術の進歩を自社の既存製品に生かすことにとどまらない。 9to5Macが分析したところ、Appleの自動車部門のトップ、Steve Zadeskyの下に集まった社員の中には、ダッシュボード情報提供ソフトウェアのCarPlayの改良版を作ったり、将来のMacノートパソコンやiOSデバイスで使うためのリチウムイオン電池の改善に必要な範疇はるかに超える才能の持ち主が含まれていいた。

雇用者リストには、自動車に強く特化して応用の可能性が比較的小さいスキルの持ち主が見つかった。たとえば、Robert Goughは以前AutoLivの設計責任者として自動車の「能動的安全」技術に関わっていた。Hugh Jayは、モータースポーツ、商用車、および航空製品の変速機とギアポックスに関わっていた。Mujeeb Ijaz(最近のA123システム訴訟に名前が挙がっている)は、元A123システムの自動車製品責任者で、Fordでは電気および燃料電池自動車技術の責任者だった。David PernerもFord出身で、新型自動車のエンジニアリングに関わっていた。そして、Fernando Cuhnaは、GMで内装およびトリムのデザインを担当していた。

Appleの自動車への関心は、将来iOSが車内での存在感を高めるための準備以上のものではない、という意見もある ー そして、基本的な情報提供だけでなく、将来自動車メーカーが外部ソフトウェアパートナーにもっと自由を与えた場合の自動車診断や性能モニタリングを扱える総合的車載ソフトウェアを作るために、専門家チームを招集した可能性もある(社内から多くの人材がZadeskyのチームに異動したことも、9to5Macは伝えている)。

しかし、Appleが実際のハードウェア設計とエンジニアリングをテストするために、人を集めている可能性はいっそう現実味を帯びてきている。Appleが自動車市場に本気で参入することに驚くかもしれないが、Daring FireballのJohn Gruberは、その可能性を完全に捨て去ることの愚かさはいずれ証明されると、単純な理屈で説明している。

ただし、これまでAppleが結局追求をやめたプロジェクトの数々やその他の成り行きを踏まえれば、この規模で自動車技術の人材を集めていることに私はさほど驚かない。この問題は本稿の領域を超えるかもしれないほど大きなものだが、今のAppleにとって、成就するとは限らない研究開発プロジェクトであっても、そこへの投資リスクの許容範囲は、その膨大な保有現金、時価総額、および市場ボジションのおかげで、著しく大きくなっていることも忘れてはならない。

Appleは本件へのコメントを拒んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook