Appleの自前のクラウドをデベロッパが利用できるためのクラウドAPI集CloudKitが供用開始

ハードウェアの美とソフトウェアのパワーではどこにも負けないAppleだが、MobileMeやiCloud、Siriなどによるクラウドへの進出は、そのAppleにも大きな欠落があったことを世に示した。

今日のWWDCイベントでAppleは、高度な写真ストレージ/シンクアプリiCloud Driveを発表して、クラウドへの進出がますます本気であることを示した。そしてもうひとつ、デベロッパ向けのCloudKitを忘れてはいけない。

CloudKitは、アプリの作者がAppleのiCloudを利用するための、“実質的に無料の”デベロッパフレームワークだ。これによりデベロッパは、自分のモバイルアプリにクラウド利用の部位を容易に含めることができる。それまではこういう簡便なAPIがなかったから、アプリからAppleのクラウドを利用しようとすると苦労が大きすぎて、ついついMicrosoft AzureやGoogle Cloud Platform、Amazon Web Servicesなどサードパーティのクラウドサービスを利用してしまうのだ。

デベロッパはCloudKit APIのいろんな部分を呼ぶ出すことによって、クラウドの認証、検索、通知などの機能を、Appleと競合するサードパーティサービスを利用しなくても、自分のアプリ上に実装できる。

データのストレージも伝送も、無料で利用できる容量が多くのアプリデベロッパにとって十分に大きいと思われる。無料とは言っても、まだ有料の料金体系をAppleは発表していないのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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