Appleの128GB iPad、販売開始―来週リリース予定のMicrosoftのSurface Proに先制パンチ

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Appleは128GB iPadの販売を開始した〔2/6現在日本サイトではWiFiモデルのみ2-3営業日で出荷。WiFi+無線モデルは掲載されているもののまだ予約を受け付ていない〕。

これはRetinaディスプレイを装備する第4世代のiPadシリーズへの新たな機種の投入となる。9.7インチのフルサイズiPadとしてはこのストレージ容量の拡大で7.9インチの大人気の弟分との違いを際立たせる必要があったのだろう。しかしもっと重要なのは、近く発売となるMicrosoftのSurface Proとの能力差を少しでも埋めたいという狙いに違いない。

Surface ProがiPadのライバルだって? とんでもない! と考える読者も多いだろう。Surface Proはあくまでコンピュータだ。Windows 8そのものを搭載し、OfficeやPhotoshop、その他なんであれWindowsアプリが走る。CPUは十分強力なIntel Core i5だ。こちらもストレージは最大128GBが予定されている。フルサイズのUSBを含む各種入出力ポート、手書き用のスタイラスも用意される。

しかしiPadは発売の当初から現在まで既存のWindowsデバイスと直接のライバル関係だったことは一度もない。逆にSurface Proが得意だと主張している各種のエンタープライズ業務にもiPadは進出している。明らかにiPadのビジネス・ユーザーはWindowsアプリのサポートを必要としていない―必要としているのはApple流の新しい仕事のやり方だ。

しかしエンタープライズの膨大な既存システムは容易なことでは消えてなくならない。こうしたレガシー・システムに縛られているユーザーにとってはSurface Proには多くの魅力があることは間違いない。しかしイノベーションに熱心なグループはやはりiPadを選びたいと思うだろう。こうした層にはストレージ容量が倍増されたiPadは最適だ。価格も安くはないが、Surface Proクラスを上回るほどではない。しかもSurface Proに較べてバッテリー駆動時間は2倍だし、Surface Proは実際にユーザーが利用できるストレージ容量が少ないという問題を抱えている。

128GB iPadはSurface Proより約1週間早くリリースされた。このタイミングは多分に偶然だろうが、いずれにせAppleはMicrosoftの新製品をさほど恐れている様子はない。ただストレージ容量の点だけはエンタープライズ向け教育向けとしてSurface Proに対抗して拡大する必要を感じたかと思える(スペックとしては対等、現実の容量としてProを上回ることに成功している)。MicrosoftはSurface ProによってAppleのエンタープライズ市場への進出を防ぐ防波堤にしたいところだろうが、128GBモデルという先制パンチを受けて、果たして期待された役割を果たせるのか注目だ。.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+