AWSのミニデータセンターLocal Zonesが32増えて計48に

レイテンシーは多くのワークロードにとって重要だ。それでも大手のクラウドプロバイダーは主なデータセンターを電気が安くて税の優遇幅の大きいところに作りがちだ。しかし最近では、この問題に対する新しい取り組みとして、AWSのLocal Zonesのようなプロジェクトを見かけるようになった。これらは人口集中地区に隣接した小さなデータセンターで、レイテンシーの低い接続を必要とするゲームやビデオストリーミング、機械学習の推論などのアプリケーションに、基本的なクラウド機能を提供する。

本日(米国時間02/16)AWSは、昨年のre:Inventカンファレンスでの予告に次ぐ最初の16のLocal Zonesを大きく拡張して32を加え、合計48とした。

これら30の新しいゾーンは以下26か国の各都市にある: アムステルダム、アテネ、オークランド、バンコク、ベンガルール、ベルリン、ボゴタ、ブリスベン、ブリュッセル、ブエノスアイレス、チェンナイ、コペンハーゲン、デリー、ハノイ、ヘルシンキ、ヨハネスブルグ、コルカタ、リマ、リスボン、マニラ、ミュンヘン、ナイロビ、オスロ、パース、プラハ、ケレタロ、リオ・デ・ジャネイロ、サンチアゴ、トロント、バンクーバー、ウィーン、 ワルシャワ。これまでのLocal Zonesは、すべて米国である。

そのメリットは、これらの都市のユーザーのアプリケーションに一桁ミリ秒のパフォーマンスを提供できることだ。

AWSのインフラストラクチャサービス担当副社長Prasad Kalyanaraman氏は今日の発表でこう言っている: 「クラウドのエッジが広がっているので、今ではほとんどどこでも利用できます。合衆国のAWS Local ZonesはAWSの数千の顧客が利用して、彼らの業界向けに特別に設計され顧客のユースケースに合った低レイテンシーのアプリケーションを最適化できています。最初の16のLocal Zonesは大成功でしたから、それをもっと多くの場所に拡張して、同じ能力を求めておられる顧客のみなさまが、クラウドサービスのエッジを新しい場所へプッシュしていくお手伝いをいたします。AWS Local Zonesは今では世界中の30を超える新しい場所で利用でき、顧客に強力な新しい能力を提供して、世界中の数億のエンドユーザーが数ミリ秒以内でクラウドサービスをご利用いただけるようにしてまいります」。

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Noah Berger/Getty Images for Amazon Web Services/Getty Images

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TechCrunch Japan

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