AWSは引き続きAmazonのバランスシートのスターだ。第2四半期の決算でAWSは新事業に期待しうる限りの好成績を挙げた。 しかも通販ビジネスよりもはるかに高い利益率を計上している。
いまや生鮮食品の宅配も運営するAmazonの本業の利益率はきわめて低い。しかしAWS事業部は現在なんと25%の利益を得ている。しかも昨年同期と比較して49%も成長している。
AWSは四半期だけでなく、この半年の対前年比成長率も49%ある。第2四半期だけの売上でも60億ドル以上を記録しており、売上は通年で100億ドルを楽に超えるはずだ。Amazonのリテール事業の売上は470億ドル弱だが、純利益は13億ドルにすぎない(監査ずみ数値ではない)。一方、AWSは61億ドルの売上から16億ドルの営業利益を上げている。
つまり簡単にいえば、AWSはとてつもなく高利益率で、Amazon全体で最大の利益を生む事業となっている。同社の発表によれば、今期の1株あたり利益は5.07ドルだったが、これはアナリストの予想2.50ドルのほぼ2倍だった。ただ529億ドルという売上は予測をやや下回った。好材料と悪材料が帳消しとなった形で時間外取引の株価はほとんど動かなかった。AmazonはGoogle、Apple、Microsoftと並んで時価総額1兆ドル企業を目指すレースを続けている。
AWSの成功はある意味で当然かもしれない。AWSはクラウドのパイオニアであり、世界のコンピューティングをクラウド化する有力な要因だった。AWSの好調さをみてMicrosoftとGoogleがこの分野への参入を決め、できるかぎりのシェアをもぎ取ろうと奮闘している。MicrosoftはAzure単独での詳細を明らかにしていないが、「われわれのグループで最速で成長している事業」だとしている。Googleの「その他事業」にはGoogle Cloud Platformが含まれるが、やはり最速で成長している事業ののひとつだとされている。大量のサーバーのコンピューティング能力をオンデマンドで販売することは、コマース事業の薄いマージンと比較して非常に旨味のあるビジネスだと判明したようだ。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)