BBCが日本語ニュースサイトを東京で立ち上げ、同社広告ビジネスのグローバル展開へ

screenshot-2015-10-17-00-47-47

日本に進出するヘビー級のニュースサイトは、BuzzFeedだけではなかった。イギリスの国営放送企業BBCが今週、日本語のニュースサイトを開いた。同社にとって英語以外のニュースサイトはこれが初めてであり、広告という大きな収益源をグローバルに拡大することがねらいだ。

そのサイトBBC.jpには、BBC.comのグローバルなニュースサービスから選ばれたコンテンツが日本語に翻訳されて載る。

BBC本体の経営は主に、イギリス国民がテレビを所有すると義務的に払う視聴料で成り立っている。しかし日本での新しいプレゼンスは、それとは無関係だ。同社によると、日本語Webサイトは東京のエディタチームが運営し、同社の初めて“完全に商業的な”非英語ニュースサイトになる。完全に商業的とは、これから日本でビジターを増やし、広告スペースを積極的に売り込む、という意味だ。

このWebサイトの開設と並行してBBCは、YouTubeTwitterに日本専用のアカウントを設けた。また、HuluやYahoo Japanなどとビデオの配信契約を結んでいる。

BBCは日本のサイトを発表するニュース記事で、“日本にはインターネットニュースやソーシャルメディアにとってきわめて重要かつ高度なオーディエンスがおり、またわれわれの調査によると、BBCの英語サイトの各月のユーザ中、およそ100万が日本からであり、その90%は母国語が日本語である”、と書いている。

BBCは視聴料で成り立っているが、そのほかのメディア企業と同様、海外では独自の広告ビジネスを築きつつある(イギリス本国では広告は不可)。今28の言語で提供されているBBC World ServiceのWebサイトも商業化を進めており、実現するとアドバタイザーズは全世界1億3200万の視聴者を各月のビジターとして期待できる。特定市場への特化は、今回の日本語サイトが初めてだが、今後このタイプの展開も増えると思われる。

ややこしいことにBBCには、グローバルWebサイトBBC World Serviceのほかに、BBC.comのグローバル版BBC World Newsがあり、こちらは完全に商業化されたニュースサイトだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。