今日(米国時間5/30)、ビットコインが再びポジティブな話題として戻ってきた。すでにすたれたという噂は明らかに早計だったようだ。ビットコインはBitfinexで現在547.40ドルで取引されている。このマーケットは米ドルとビットコインの交換を行う場所としてBitcoinityに次いで2位を占めている。この価格はこの4日間で21.4%の大幅な上げだ。
この価格は過去21ヶ月での高値でもある。意外なことに、今回の急騰以前の2ヶ月、ビットコイン価格は比較的安定していた。
今回の値上がりの原因を探るのは困難だ。ただ最近、HuobiとOKCoinという中国で最大クラスの取引所の登録者が急増し、ビットコインの買い注文が大量に入っている。
最近、中国ではビットコイン価格がマクロ経済の状況に連動する傾向が強まっている。ビットコインへの殺到は、中国が依然デフレを恐れていることを示唆する。
多くの中国人はビットコインを有力な財産の保全手段と考えている。同様に、中国政府当局はピア・ツー・ピアの資金貸付サービスへの取り締まりを強化し、資金の出し手をビットコインコインへの投資に誘導しようとしている。
中国以外でもビットコインの先行きについて明るい情報が入っている。2015年末に、ビットコイン企業の多くがBitcoin_ClassicなどによりBitcoin Coreをフォークさせることで取引量を拡大することに積極的な姿勢を見せるようになった。これはオリジナルのBitcoin Coreプロジェクトにとって大きな挑戦となるかもしれない。
この数ヶ月のうちに、、ビットコインとそのブロックチェーンをさらに堅牢かつ将来性の高いものにするためBitcoin Coreは何度もアップデートされるはずだ。私はlightning networksに大きな期待をかけている。このネットワークはビットコインによる送金を秒の単位に高速化する。このことはビットコインを現行の送金手段を代替する存在に押し上げるものだ。
画像: Antana/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN MODIFIED)
〔日本版〕Bitcoin Core(以前のBitcoin-QT)は過去の取引を完全に記録したブロックチェーンで、65GB以上のサイズがあるとされる。最初のダウンロードには長時間かかり、十分な帯域幅を必要とする。なおテクノロジーの名称としては大文字のBitcoin、通貨単位としては小文字のbitcoinが用いられる慣行があるが統一性のある規則ではない。英文では見出単語、文頭の単語は表現スタイルとして自動的に大文字になることがある。Wall Street Journal、OED等は「常に小文字を使う」よう提唱しているという。この記事本文の訳文ではBitcoin Coreのような固有名詞を除いて暫定的に「ビットコイン」とカタカナ表記している。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)