Clubhouse対抗の「Twitter Spaces」が2021年4月一般公開へ、専用ツイートの可能性も

Twitter(ツイッター)は、Clubhouse(クラブハウス)のライバルとなるTwitter Spaces(ツイッタースペース)を2021年4月公開に向けて準備中だ。米国時間3月10日に公開Twitterスペースオーディオルームのコメント欄で同社が発表した。そのスペースのホストであるAlex(アレックス)氏(Twitter名は@akkhosh)は、Twitterは4月中に誰でもTwitter Spacesの自分専用ルームをホストできるようにするつもりだとツイートで語った。

「つまり、もうすぐということ」とTwitter社員は言った。「私たちはそこを目標にしています」。

TechCrunchは直ちにTwitterに連絡を取り、彼の発言の事実確認を行った。1週間前にAndroidのテスター向けに公開したばかりのベータ版(チャットルームへの参加のみ可能)に関するさまざまな会話を踏まえると、アレックス氏の発言はAndroidのベータテスターが4月から自分のスペース(チャットルーム)をホストできるようになる、という意味にもとれる。

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それでも、2020年12月に公開テストを始めたばかりのプロダクトとしてはかなり速いペースといえる。

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しかしTwitterの広報担当者は、アレックス氏の発言は文字どおり受け取って良い、と正式に回答した。

「間違いなくAndroidとiOSの全ユーザー、という意味です。ベータテスターだけではありません」と広報担当者はTechCrunchに伝えた。言い換えると、同社はTwitter Spacesを数週間のうちに一般公開するつもりだ。

現在、Twitterの開発スピードは注目に値する。わずか数カ月の間に、Twitterは独自のオーディオチャットルーム機能の公開テストを開始し、タイトルと説明スケジューリング機能共同ホストとモデレーター参加者リストなどさまざまな要素をすばやくプロダクトに組み込んでいる。次の変更(Androidサポート、共同ホスト、スケジューリング機能など)を発表するときは、何カ月ではなく何週間のうちに公開することを約束していた。

Twitter Spacesセッションではいくつか他のアイデアも話題になった。同社はスペースで音楽を利用することを検討中で、ツイートを統合するもっといい方法についても考えている、と語っている。

前者は、スペースのホストがウェルカムミュージックのようなものをリスナーに聴かせる仕組みを提供するという意味だ。さらに同社はユーザーがスペース内で直接ツイートして、それは公開タイムラインには表示されない、という機能も考えている。実現方法はいくつかある。例えばスペースの中に短期消滅型のチャットルーム(Twitterがかつて提供していたライブビデオアプリのPeriscopeのようなもの)を作れるようにしたり、そのSpace専用のタイムラインを作ることなどが考えられる。後者の開発は複雑になりそうだが。

Twitter Spacesのようなプロダクトを急いで公開することへの懸念はもちろんある。SpacesのライバルであるClubhouseでは、言葉の暴力やこの場を利用して押し売りしたり人や騙そうとする悪人についての通報が相次いでユーザーから寄せられている。

Twitter Spacesがどの程度同様の問題に悩まされるかは、今はまだプロダクトが非公開なのでわからない。しかし、セッションに参加したTwitter Spacesユーザーの1人は、会話を乗っ取ろうとするファングループにスペースがジャックされた話をしていた。この手のハイジャッカーは自身でスペースのセッションを開けるようになれば鎮まるだろうが、組織的にスペースを脱線させようとする行為が出てくることは容易に予想できる。

Twitterは、スペースのテスト開始直後「女性および社会から取り残された経歴の持ち主(「同プラットフォーム上で虐待や危害の著しい影響を受けた」人たちとプロダクトデザイナーは説明している)を最初のテスターにすることで、安全を念頭に開発することに担保すると語った。しかしそれから数週間が過ぎても、Twitter Spacesの反虐待対策やポリシーに関する話題はあまりなく、チームの注意はプロダクトそのものとさまざまな付加機能に向けられている。

アナリストや投資家向けに話をしたときや、インタビューを受けた時でさえ、Twitterの幹部やプロダクト責任者たちは、ツイートすることを恐れている人たちに会話を奨励するために、「なぜ」新しいツール(Stories、Fleets、そして今度のSpaces)を作っているのかを言い繕う傾向が見られた。

事実、多くの人たちが怖がっているのは、Twitterが自社プラットフォームを、ユーザーが嫌がらせや虐待や攻撃を受けない場所にすることにまだ成功していないからだ。

悪用者の責任を追求してユーザーを保護するのに役立つ可能性のある機能の1つは、スペースの会話を録音することだ。以前Twitterは、Spacesの会話を録音する機能を内蔵させるつもりだと語った。録音されていれば、暴言を吐く人は、おそらく減るだろう。それで思慮深い会話が促される可能性はあるが、それでもSpacesを使ってみることを恐れる人たちはいるだろう。

一方、Twitter SpacesやClubhouseの長期的将来性についてはまだ結論が出ていない。パンデミックが収まり世界が再開し、ネットワーキング熱が停滞したとき、この種のプラットフォームの利用は減るのではないかという疑問がある。その意味で、Twitter Spacesには長期的な耐久力があるかもしれない。Twitterのさまざまなプロダクトの結びつきがあり、このプラットフォームをクリエイターが人を集める場にして、いずれは彼らのファン基盤を収益化することを計画しているからだ。

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カテゴリー:ネットサービス
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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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