米国時間4月1日に米国の代表的な仮想通貨取引プラットフォームの1つ、Coinbaseは「4月14日に直接上場を行う」と発表した。また同社は別のリリースで、4月6日の取引終了後に財務情報のアップデートを行うとしている。
Coinbaseの上場が迫ってきたのは市場にとって非常に興味深いタイミングだ。ハイテクスタートアップ企業には需要の低下を懸念して株式公開を延期するものも出ていたが、Coinbaseは株式公開に突進している。その理由の1つは、伝統的な新株発行による株式公開に付きものの売出し価格設定を行わないこととにもあるだろう。この直接上場方式では明示的価格設定による新株売出しを行わず、単に基準価格を示すだけで発行済株式が取引所で売買できるようにする。
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Coinbaseが取引開始前に新しい財務情報を発表するというのは興味あると同時に、ありふれた行動でもある。というのもTechCrunchは株式公開を目指す民間企業がこういうタイミングで財務情報を公開した前例を思い出せない。
しかし多くの企業が最初の申請から実際の上場までかなりの時間が経過した場合、S-1申請書で発表した情報を更新することはよくあることだ。つまりCoinbaseが「2021年第1四半期の実績(推定)」と「2021年の財務見通しを提供する」と決めたことはそう珍しい行動ではない。
公表予定の情報はCoinbaseの上場後の取引価格で影響を与えるだけでなく、特に仮想通貨の分野の場合、一般投資家の小口取引がどの程度の割合を占めるかにも洞察を与える。今日の市場では複数のスタートアップでは取引利益によって総収入の重要な部分を生み出している。最新情報の公開は歓迎されるだろう。
Coinbaseの上場後のティッカーシンボルは「COIN」となる。
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(文:Alex Wilhelm、翻訳:滑川海彦@Facebook)