今日(米国時間5/5)のDisrupt NYでは、ContainerShipがステージに登場して、コンテナに収めたアプリケーションを複数の異なるクラウドサービスへ容易にデプロイする技術を紹介した。ContainerShipは、このところ雨後の筍しているコンテナ関連サービスの一つで、アプリケーションをたとえば複数のクラウドプロバイダにまたがって展開する作業を助けてくれる。
ContainerShipのチームが述べる彼らの目標とは、ユーザ企業のインフラストラクチャを“ポータブル”にすることだ。
ContainerShipは、オープンソースでありながら商用化を志向している企業だ。つまりコアプロダクトはオープンソースだが、ContainerShip Cloudと呼ばれるプロダクトはユーザの頭数をベースとする有料制だ。
ContainerShipのセールスポイントは、ポータビリティ。同社は、ホスティングプロバイダの乗り換えをもっと簡単にやりたい、というデベロッパの願いに応える。簡単にとは、そのことに伴う複雑な技術をラップしてしまう、ということだ。そうやって面倒な部分をすべてContainerShipが引き受けるから、デベロッパは自分のアプリケーションを新しいクラウドプロバイダや、現在のプロバイダの新たなリージョンへ、容易にデプロイできる。
同社は、最初のうちは中小企業のスタートアップを主な顧客にしていきたいが、能力的には今からでも大企業のニーズに対応できる、と言っている。
今のところ同社のサービスの利用は無料で、いずれは有料化すると言っているが、その‘いずれ’がいつのことかは、未定だ。
今Dockerには、おそらくあなたご自身も含め、多くのデベロッパが夢中になっている。でも一歩引いて世界を見渡してみれば、大企業の世界ではレガシーでオンプレミスの技術への訣別が始まっている。だからそこには、ContainerShipのような企業が活躍すべき大きな機会が眠っている。Dockerの勢いは当分衰えないだろうから、ContainerShipが作っている“金鉱掘用のつるはし”も、順調に売れていきそうだ。