CoreOSの商用化KubernetesツールTectonicがv.1.8にアップデート、外部サービスの利用が容易に

CoreOSが、ポピュラーなコンテナオーケストレーションツールKubernetesを企業向けに使いやすく商用化して提供するTectonicのマイナーアップデート、v.1.8をリリースする。その新しい機能Open Cloud Services Catalogにより、ユーザー企業のDevOpsは、外部サービスを容易にKuberneesにプラグインできる。

CoreOSでTectonicのプロダクトマネージャーをやっているRob Szumskiが、ニューバージョンを発表する同社のブログ記事で言ってるように、パブリッククラウドは使いやすくて便利ではあるけれども、そこにロックインされてしまって、プロプライエタリなツールしか使えないこともある。

CoreOSのOpen Cloud Services Catalogは、その問題を解決する。‘カタログ’の名のとおりここには、特定のプロプライエタリなツールに代わる多様な選択肢があり、クラウドやハイブリッド環境など、複数の実行環境間の移動や行き来が容易にできる。

“Tectonic 1.8では、CoreOSのOpen Cloud Servicesで、マネージドクラウド(管理サービスを伴うクラウド)が提供すると期待されている苦労のないオペレーションに、さらに一味加えたものを体験できる。通常のプロプライエタリなクラウドサービスと違ってOpen Cloud Servicesは、CoreOSのTectonicプラットホームの上で走る第一級の、完全に自動化された、Kubernetesリソースの集合だ”、とSzumskiはそのブログ記事で述べている。

CoreOSは、提供物のすべてをできるかぎりオープンでポータブルにして、顧客のあらゆる特殊条件や要求にも柔軟に対応したい、と考えている。それだけでなく今度のOpen Cloud Services CatalogはTectonicsのコンソール本体上にあるので、外部サービスの導入も、またその無効化も、きわめて簡単容易である。

Open Cloud Servicesの初期のリソースとしては、etcd, Prometheus, Vaultなどが挙げられる。

Open Cloud Service CatalogはあくまでもTectonic 1.8のリリースの一部であり、基本的には9月の終わりにリリースしたオープンソースバージョンの路線は維持されている。とくにCoreOSが強調するのは、それがあくまでもKubernetesのオリジナルバージョンであり、フォークではないことだ。Kubernetesの管理団体であるCloud Native Computing Foundationも、それがピュアなオープンソースバージョンとして維持されることを期待し奨励している

なお、このバージョンにより、コンテナエンジンDockerも自動的にアップデートされる。デベロッパー(Dev)は、このエンジンを使って、コンテナに収めたアプリケーションを作る。そしてオペレーション(Ops)はKubernetesを使ってコンテナの管理とデプロイを行う。というわけでこのツールは、コンテナのDevOpsの両サイドの面倒を見てくれる。

この最新バージョンは年内にダウンロード可能になるが、既存のTectonic 1.7からのアップデートは自動的に行われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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