Discoveryも独自にストリーミングサービスを始めるかも?

Discovery Communicationsは、3月にScripps Networks Interactiveを146億ドルで買収したことに続いて、独自の消費者直販サービスの立ち上げを考え始めているようだ。AdWeekのレポート(有償)によれば、DiscoveryのCEOであるDavid Zaslavが、業界のとあるイベントで、月額5ドルから8ドルでDIscoveryネットワークの番組を提供するサービスを検討していると発表したそうだ。

このサービスが米国限定であるかどうかは決定しておらず、また立ち上げ時期に対するいかなるヒントもCEOからは提供されていない。

とはいえ、Zaslavはストリーミング業界の他の新参者たちに勇気付けられたと語っている。その新参者の中には例えば、安価なスキニーバンドル(番組数を減らしてコストを下げるといった意味)であるPhiloや、AT&Tが立ち上げたばかりのWatchTVなどが含まれている。

Discoveryのチャンネルは現在、30のネットワーク提供するWatchTVを含む、多くのオンラインTV配信サービス内で利用可能だ。

Scrippsの買収後、同社は25歳から54歳の女性向けケーブルネットワークの上位5社のうちの4社を運営することになった。ZaslavはまたID、HGTV、Food Network、そしてTLCについても言及した。さらに何曜日の夜であってもアメリカの女性視聴者の22%から25%は同社の系列の番組を見ていると述べた。そうしたかなりの数の視聴者たちと、”Shark Week”のような人気番組に対する需要を加味すれば、顧客達を独立したサービスへと誘導することは可能かもしれない。

しかし、最近のストリーミング世界の競争の高まりを考えると、どれほど多くの消費者たちがDiscovery単体のサービスに料金を払ってくれるのかは不明だ。

大手3社(Netflix、Hulu、Amazon)以外でも、消費者たちはさまざまなオプションが与えられている。HBO、Showtime、Starz、Cinemaxなどのプレミアムケーブルネットワークから、CBS All Accessのようなチャンネル独自のアプリ、そしてfuboTVのようなストリーミングスポーツサービスに至るまで選択肢は多様だ。

それに加えて、Sling TV、Hulu with Live TV、YouTube TV、PlayStation Vue、AT&T’s DirecTV Now、Watch TV、そしてPhiloといった沢山のライブストリーミングTVが存在する。

DIscoveryは、消費者自身がアラカルトサービスを選択できるAmazonプライムビデオチャンネルで、ある程度成功することが可能だった。

現在Amazonのチャンネルは、消費者直接ビデオ購読の55%を占めていると言われており、さらに成長を続けている。だが評論家たちの意見によれば、たとえScrippsを手に入れたとしても、DisneyがFoxを買収しさらにNetflixストリーミングを2019年に買収しようとしたり、またAT&TがTime Warnerを買収したりといった、業界の統合の流れを考慮すると、Discoveryがラインナップをより魅力的で競争力の高いものにするためには、さらに他の企業を買収する必要がある。

沢山の選択肢があり、NetflixやDiscoveryの従来のケーブルTV番組に、リアリティショーや、家庭DIY、動物ドキュメンタリー、そして料理ショーなどの、高品質で受賞歴もある番組が登場する状況では、独立したサービスに人びとを引きつける力は弱いだろう。

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(翻訳:sako)