DrinkMateは、Android端末に差し込むアルコール濃度測定装置

スマートフォンにつないで内蔵センサーの機能を拡張するデバイスは続々と現れ、その多くがクラウドファンディングに支えられている。また一つ、Android端末の能力を高める新たな挑戦者が現れた。DrinkMateと名付けられた小さな呼気分析装置は、Kickstarterで4万ドルを目標に出資を募っている。12月の出荷を目指している。

長さ1.8インチ(4.5 cm)のデバイスをMicro USBポートに挿入して専用アプリを立ち上げると、半導体センサーに吹きかけた呼気を分析して血中アルコール濃度(BAC)を表示する。DrinkMateはマウスピースを必要としない。利用者は吸気口に息を吹き込むだけでよいので、コンパクトな設計が可能になり衛生も保てる。

スマートフォン用アルコール検知器は他にもあり、例えばiPhone用のAlcohootは昨年本誌で取り上げた。しかしDrinkMateは、ムーアの法則のおかげで、ずっと小さくずっと安価だ。

さらに精度面でも期待に答え ― プロトタイプなので引き続き試験が必要 ― BAC 0.02%水準で +/- 0.01% BACの精度を保つと同社は言っている。DrinkMateのセンサーの測定限界は0.20% BACだが、そこまで酔っているとこのガジェットを使えるほど〈正気〉である可能性は低く、車のキーを見つけるのも困難だろう。

精度の問題に加え、果たしてDrinkMateの性能が、現実の厳しい使用環境で発揮されるのかもまだわからない。利用者が正しい方法で検査するとは限らない。専用アプリは、最後の一杯を飲んでから十分時間を置いて測定し、口内に残ったアルコールによって不正確な測定値が出ないようにする等、ユーザーによる誤用を防ぐ必要がある。

ワシントンDCにあるDrinkMateの開発元によると、このデバイスを開発したきっかけは、BACを視覚化し共有することによって、飲み仲間同志でプレッシャーをかけ合い、互いの安全を守るためだった。実に崇高な目標だが、もちろん正反対の行動を促す危険もある ― だからこそ、アプリの見せ方は重要だ。現在のアプリのデザインはごく基本的なものだが、週毎に機能を追加していくとメーカーは言っている。

位置情報や移動、健康管理用センサー等、誰もがもっとずっと高い関心を持つ装置がスマホ本体に組み込まれつつあるが、DrinkMateのBAC測定のように専門的で目的を絞ったセンサーは、スマートフォンを補完するものとして意味があるだろう。

結論:この種のセンサーは、誰もが欲しがる、あるいはスマホに内蔵させるべきものではないが、様々な装置をキーホルダーにぶら下げておき、差し込んでスマホの機能を拡張したい人たちは、価値を見出すかもしれない(あるいは、センサーを利用者が身に付け、Bluetooth経由で端末とつなぐかもしれない)。

DrinkMateの価格は、Kickstarterで支援額25ドルから。

同機は以下のAndroid端末との互換性が保証(テスト)されている。

  • Samsung Galaxy S3、S4、およびS5
  • Samsung Galaxy Note 3
  • HTC One
  • Motorola Moto X
  • Asus Transformer Prime、Infinity

メーカーによると、iPhone版も計画しているが、まずAndroid版のKickstarterキャンペーンが成功してからとのこと。

8/31時点で、キャンペーンは目標4万ドル中3万ドルを越え、あと25日を残している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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