Dropboxは新たな資金調達を高額の評価額で行おうとしている。テク業界で起きた最近の投資事例と比較するとそうなる。しかし、同社の成長曲線が過去の結果を再現するならば、案外割安かもしれない。
Dropboxが売上10億ドルに向けて進んでいるとする以前の指摘は、今日のWall Street Journalと矛盾している。同紙はDropboxの2013年売上は、2億ドルをわずかに上回る程度だと報じている。
2億ドルは10億ドルとは大きく異なるため、同社が評価額80億ドルに基づいて約2.5億ドルを調達しようとしている、というニュースの意味あいも変わってくる。昨日、売上10億ドルを前提に、私はDropboxが評価額80億ドルならお買い得であると評した。
しかし、売上2億ドル、いや2.5億ドルだとしても、Dropboxは投資先として断然高すぎる会社だ。
昨日本誌が報じたように、Twitterが上場した時、(完全希釈化株数を使用して)自ら算出した評価額は、過去12ヵ月の売上合計の34.2倍だった。Twitter株が売りに出されると、市場は同社を急上昇させ評価額は前年売上の59.5倍となった。
Dropboxは、2013年売上を2億ドル、評価額80億ドルと仮定すると、過去12ヵ月売上の約40倍の値が付けられることになる。これは、Twitterが自身で適切と考えた数字よりも大きい。Twitterの株価は最近の高値からは下がり、投資家が同社株に払う意志のある売上倍数は小さくなった。
つまり売上2億ドルのDropboxは、投資家がTwitterに払おうとする価値と同じか、やや高いことになる。両社はもちろん著しく異る会社だが、いずれも9桁の売上と10億ドル単位の評価額を持つ大企業なので、何らかの比較は可能だ。
ちなみに、Dropboxの2013年売上が2.5億ドルで、評価額が80億ドルならば、売上倍数は32となり、Twitterが上場時に自ら付けた価値とほぼ同じになる。
Dropboxの80億ドルという数字は、2013年の売上ではなく、成長曲線を根拠にすれば筋が通る。WSJはこう書いている。
同スタートアップは昨年1.16億ドルを売上げ、2011年の売上0.46億ドルから2倍以上に増やした。その前年には0.12億ドルから4倍近く伸ばした。Dropboxは今年2億ドルを超える売上を達成するだろうとある人物は言っているが、どれほど超えるかは不明だ。
もしDropboxが、2012年から2013年にかけて達成するに違いない売上倍増の成長率を、2014年にも実現できれば、売上倍数は半分になり、上記のTwitterの数字と比べてずっとお買い得になる。だから、投資担当者にこう尋ねてみよう。Dropboxは今の成長率を維持できるのか? もしそうなら、80億ドルという数字は今は高くても、来年の今頃はそうではない。
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(翻訳:Nob Takahashi)