Facebookの前に抵抗は無力だ。もしあなたのアイデアが彼らの14.4億ユーザーに役立つなら、少人数向けにあなたが先に作ったことなど気にかけない。それがTwitterのフォローボタンと認証アカウントであれ、Snapchatの消滅する写真や写真への書き込みであれ、Facebookはすぐにライバルから吸収する。
それを偶然と呼ぶか、インスピレーションと呼ぶか、それともコピーと呼ぶか。時としてソーシャルアプリの作り方には絶対的に「正しい方法」が存在する、たとえ以前誰がやった方法でも。
彼らがデザインを盗むお気に入りアプリの一つがPathだ。あるFacebook社員は、ステージ上で「FacebookはPathをコピーしようとしている」とまで言った。
多くの機能がLineとWeChatといったアジアのメッセージングアプリによって海外で考案されたが、Pathがアメリカで作った機能のいくつかは直ちにFacebookで使われた。例えば、「OK」とタイプする代わりに、無言で返信ボタンを押すと肯定を意味するチェックマークが送られる。Facebookは、Messengerのサムアップボタンで同じことをした。
そして昨年Pathは、企業に電話の代わりにインスタントメッセージを送れるようにした。数ヵ月前、Facebookは同じような “Business On Messenger” 機能を発表した。
今Facebookは、多くをPathから借りている超人気のiPhone版Facebookアプリのデザイン改訂をテストしている。新画面では画面下中央のMessengerボタンが “Post” ボタンに置き換わっている。タップすると「写真を撮る」「チェックイン」「写真をシェア」「投稿する」の小さなアイコンがPostボタンから飛び出す(フライアウト)。こうすることで、カテゴリーごとのボタンで画面を埋めることなく投稿の種類を選べる。
デザイン変更のテストを見つけたのはRobert Scobleで、Facebookはデザインをテスト中であることを広報を通じて認め、「われわれは常にFacebook体験を向上する方法を探索しており、現在はナビゲーションの小さな改訂をテストしている」と私に話した。対象はごく少数のユーザーであり、全員に公開されることはないかもしれないが、Facebookのモバイルに対する意向を伝えるものではある。
この「フライアウトメニュー」は、Pathが2011年にスタートした際、最も称賛されたデザイン技法の一つだった。iOSデザイナーのDaniel Davisが考案したこのデザインは人気を呼び、自らの海賊版をオープンソース化したデザイナーもいた。
Facebookでは、フライアウトメニューによって人々がシェアするコンテンツの幅が広がるかもしれない。アプリで撮った写真もその一つだ。フライアウト画面には十分なスペースがあるので、新たなシェアカテゴリーを加えることもできるだろう。画面トップの「近況」「写真」「チェックイン」のボタンをなくせば、Facebookはもっと直接的に行動を呼びかける「今どんな気持ち?」と書くこともできる。
ナビゲーションデザインのテストでは、FacebookのMessengerアプリへのショートカットが左上に置かれており、アプリ内のボタンで迷うことを妨げるかもしれない。
Facebookの使命とビジネスモデルのすべては、ユーザーの自発的なコンテンツ提供に依存している。しかしSnapchat等のコンテンツ作成アプリの台頭によって、Facebookはコンテンツが他のソーシャルネットワークに逃げる事態に遭遇するかもしれない。実際私も、FacebookよりもSnapchatストーリーへの投稿が増えている。
モバイルアプリのデザイン改訂によってFacebookは、今でもここが友達みんなとシェアする場所であることをユーザーに思い出させることができるかもしれない。
[画像提供:Ruben L. Oppenheimer via CourrierInternational]
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)