当初数ヵ月間、著名人とジャーナリストにのみ、このPeriscope対抗機能を提供してきたFacebookは、ストリーミングビデオ配信機能、Liveを、米国内の一般iOSユーザー向けに今日(米国時間12/3)からテスト公開した。Periscopeと違うのは、親しい友達だけが配信に関する通知を受け取ること、およびライブ配信後にビデオが自動的に保存され永久に視聴可能だということだ。
このたびのLiveの提供範囲拡大は、「友達や家族が自分と同じ瞬間にいると感じられる」ようにするFacebookの取り組みの一環だと製品マネージャーのVadim LavrusikとThai Tranは言っている。
あわせてFacebookは、複数の写真とビデオをタイル状に配置できる新しいシェア形式、Collages[コラージュ]も公開した。これはFacebookで複数写真のストーリーをシェアできるようになっただけでなく、ビデオも入れることが可能で、しかもInstagramの専用アプリLayoutと同じように、白い縁取りのタイルをサイズ変更することもできる。TranのFacebookプロフィールでサンプルを見られる。Collagesは今日からiOSで公開され、Androidは来年の予定。
LiveとCollagesのいずれも、ユーザーを引きつけておくためにはどんなシェア素材にも対応する、というFacebookの意志を感じさせる ― たとえ模倣だと批判されようとも。
Facebookが、投稿時にコンテンツタイプを選択できる新たなドロップダウンメニューもテストしているのはそれが理由だ。Facebookの開発が進めばさらに機能を追加することが可能で、例えば360度ビデオはすでにニュースフィードで再生できる。
MeerkatとPeriscopeは、モバイルライブストリーミングを最も迅速に生のままシェアする方法と位置づけた。今回Facebookはその機能を、Twitterが買収したPeriscopeのようなコンパニオンアプリではなく、人々が長い時間を過ごすニュースフィードに組み込んだ。
Facebookは、ユーザーがLiveを使えるようにしたことによる通知の過剰を防ぎたいと考えている。初めにVIP、次にその他の著名人に開放することによって、ストリーミングに値するほど重要なものや面白いものが何かを人々が知る機会を与えた。今もLiveのテストを徐々に広げていくことで、ニュースフィードに「Hello World」的なゴミストリームが溢れないようにしている。このためFacebookは、ライブ配信の通知を親しい友達あるいは自ら購読した人だけに送っている。
Periscopeが公開された4月からの数ヵ月間、Twitterはこの体験を見たり配信したりする機能をメインアプリに入れようとしなかった(できなかった?)。Facebookは、Liveの配信・視聴の機能を、他のどこでもなく、人々が既にモバイルで殆どの時間を過ごしている場所に置くことで、Twitterを一気に抜き去ろうと目録んでいる。しかし、Periscopeの先行する人気と、この単語が「モバイルでライブストリームする」という意味の動詞に転じてことから、Facebookはクローンのようにも見える。
一方、PicStich等のアプリで作られたコラージュは、Instagramでシェアされる写真の5枚に1枚までに増えている。当然のごとく、Instagramは独自のコラージュアプリLayoutを作り、今度はFacebookがその機能を写真アップローダーに組み込みビデオのおまけもつけた。
Collageを作るには、写真のアップロード画面へ行き、複数の写真とビデオを選択するオプションを選ぶ。後は自動的にコラージュに変換されるが、好きなようにタイルのサイズを変更したり並べ替えたりすることもできる。表示の際、ビデオは自動再生され、全部のコンテンツを見るには、いつも通り下にスクロールするか、矢印ボタンをクリックして次の画面へ移ればよい。
没頭型フルスクリーン体験のSnapchatと戦うために、Facebookはフィードを活気づけることなら何でもやる必要がある。LiveとCollagesは大いにその役割を果たしそうだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)