Facebookはプロフィール写真用に200以上の旗を追加した。 選択されたオーバーレイはプロフィール写真の上に表示される。Facebookのプロフィール用オーバーレイは2015年にファンのためにスポーツチームのロゴで作られたのが最初だ。昨年にはユーザーが独自のオーバーレイを投稿できるようになった。
ただ、今日オーバーレイに追加された旗の多くは国旗だ。このことはFacebook上で自分に近しいコミュニティーを発見することに役立ちそうだ。しかしCEOのマーク・ザッカーバーグが「開かれたグローバル・コミュニティー」を作ることを理想としていることの関係が気になる。Facebookのプロフィール写真で国旗を振るユーザーが増えると、そのグループに属さない人々を疎外する効果を持つかもしれない。
ザッカーバーグは5000語のマニフェストで「われわれ対彼ら」というイデオロギーに強く反対している。 しかし多数の国旗をプロフィール写真に持ち込むのはこの理想に矛盾しないだろうか?
もちろんオーバーレイの追加は大規模な機能変更ではないし、おそらくは単にちょっとした面白さと愛国主義を狙ったものに過ぎないのだろう。しかしFacebookが世界の諸問題に対して公にしている立場との関連は懸念を抱かせる。ユーザー・エンゲージメントと、従って株主にとっての会社価値を最大限にするという企業としての立場だけでなく、世界の人々を結びつけるという使命ともバランスを取っていくためには、新しい機能が開かれた安全な世界を作る上で役立つかどうかを慎重に判断する必要があるだろう。
トランプに代表される憂鬱な時代にあってテクノロジー分野を含めて世界のリーダーがすべての人々の公正と安全のために行動することが必要だ。しかしこうしたより幅広い正義を求めることはビジネスの運営を困難にするかもしれない。
〔日本版〕Facebookの「プロフィール写真の変更」では左上部の検索窓でJapan、Xmasなどと入力すると一致するオーバーレイがサムネールで表示される。サムネールをクリックするとプロフィール写真に重ねて表示される。プロフィール写真はドラグ、スライドバーで調整できるがオーバーレイそのものは調整できないもよう。なお環境によってはFacebookが反応するまでかなりの時間がかかる。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)