Facebook(フェイスブック)は米国時間9月9日朝、待望のスマートグラス分野への進出を発表し、アイウェア大手の仏EssilorLuxottica(エシロール・ルクソティカ)と提携したスマートグラス「Ray-Ban Stories(レイバン・ストーリーズ)」を発売した。
このスマートグラスは、一般消費者向けに販売されている製品の中では最も薄型のものの1つで、ユーザーは、搭載された2つの5MPカメラで写真やビデオを撮ったり、フレーム内のスピーカーで音楽を聴いたり、電話を受けたりできる。完全な機能を利用するにはiOSまたはAndroidデバイスに接続する必要があるが、ユーザーは数百枚の写真や数十本のビデオを撮影してスマートグラスに保存し、その後にメディアをFacebookの新しいアプリ「View」を使って携帯電話に転送できる。このツインカメラにより、ユーザーはアプリにアップロードした画像やビデオに3D効果を加えることができる。
この軽量なフレームには革製のハードシェル型充電ケースが付属しており、重さは50g以下だ。バッテリー駆動時間は「丸1日」とされているが、TechCrunchがこのフレームをレビューした結果、その通りだった。
ユーザーは、写真やビデオを撮影するための「キャプチャー」ボタンやオンオフスイッチなど、いくつかの物理的なボタンでフレームを操作することができる。また、右テンプルのタッチパッドでは、スワイプによる音量調整や電話への応答などの操作を行える。また、搭載されている白色LEDが光ることで、周囲の人に動画の撮影中であることを知らせる。
なお、このメガネは防水・防滴仕様ではない。
Ray-Ban(レイバン)の3つの定番スタイルから選べるこのスマートサングラスは、多くのカラーとレンズの組み合わせがある。Ray-Ban Storiesは、処方箋レンズにも対応している。価格は299ドル(約3万3000円)からで、偏光レンズと調光レンズのオプションは、より高い価格帯となる。
ちなみにこのスマートグラスには、競合するSnap(スナップ)の最新のSpectaclesプロトタイプのような、デジタルARコンテンツを見ることができるレンズ内ディスプレイは搭載されていない。
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2020年9月に開催されたAR・VRに特化した開発者会議で、Ray-Banとのパートナーシップと製品に関する初期の詳細を発表したFacebookにとって、今回の発表は大きな意味を持つ。同社は、このデバイスが同社のARの野望のための足がかりであり、世のユーザーにハイテクメガネのアイデアを知ってもらうための取り組みであることを示唆していた。
Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOは製品の発表ビデオでこう語った。「Ray-Ban Storiesは、電話が生活の中心ではなくなり、デバイスと対話するか、周りの世界と対話するかを選択する必要がなくなる未来に向けた重要なステップです」。
編集部注:北米とオーストラリア、英国など欧州の3カ国で当初リリース。日本での発売時期は今のところ未定。
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画像クレジット:Lucas Matney / TechCrunch
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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)