かつてのAOLのチャットルームは良かった、と思っているなら、Facebookのグループとメッセンジャーの機能を組み合わせたスパム行為なしの新サービスを気にいるかもしれない。Facebookは今日から、Facebookグループのメンバー向けに特定のトピックで最大250人がチャットをかわせるサービスを徐々に展開する。最大50人が音声やビデオでチャットすることもできる。犬を飼っている人のグループでは、公園で会うことを話し合ったり、グルーミングのこつを情報交換したり、子犬が成長する写真をシェアしたりといった自然発生的なスレッドもたくさん繰り広げられる。グループのチャットは、Facebookのディスカッション機能をよりリアルタイムに、そして巻き込み型にすることができるかもしれない。これによりFacebookは他のソーシャルネットワークと最も異なる機能を強化できる。
しかしこのサービスでは、全てのスレッドに入ってくるあらゆるメッセージをすぐに知らせるアラートが送られるようになるわけではない。ユーザーはまず、あなたが入りたいと思うかもしれないそれぞれの新しいチャットに招待するノーティフィケーションをFacebookグループから受け取る。その最初のノーティフィケーションを逃すと、アクティブなスレッドを探すためにFacebookグループにある新しいチャットのタブにいくか、新しいチャットを立ち上げることになる。もしグループチャットが手に負えないようなものになったら、書き込みやメッセンジャーゲームについてのノーティフィケーションを全てオフにすることができる。または、スレッドであなたに関する書き込みがあったときだけお知らせが届くようにすることもできる。スパムに対抗する最後の楽園として、グループの管理者はグループチャットをいつでもシャットダウンしたり、やりとりを関係者だけに制限したりすることができる。
Facebookはこのところ、メッセンジャーとグループの機能統合策を模索していた。すでにFacebookイベントのメンバー最大250人向けにグループチャットを提供し、2016年にはメッセンジャーでパブリックディスカッション“ルーム”をテストした。そして今、すでにあるグループの延長としてのチャットの構築に落ち着いた。
ニュースフィードで政治的な論争が展開され、そしてアルゴリズムが多くの人に訴えるような一般的なコンテンツを好むようになるにつれ、Facebook上でニッチな関心を伴うコンテンツを扱う場所が少なくなっている。これにより、Telegramのような競合他社のグループチャットが爆発的に増えている。こうした脅威に対抗しようと、WhatsAppは5月、グループチャットの管理者ツールを加えるなど改良を行なった。
Facebookにはアクティブなグループが何千万もあり、その中での毎月のアクティブユーザーは14億人にものぼるなど、この機能は多くのユーザー利用を生み出している。グループチャットでは、ユーザーが“イベントを計画したり、直接会ってのミーティングを設定したり、さらに踏み込んだ議論を行なったり”できるとFacebookは考えている。“意義あるグループ”には5月の時点で2億人いると発表していたが、そこに10億人を呼び込むというFacebookの目標達成に、このメッセージのやりとりが貢献するかもしれない。Facebookは民衆を分極化させているという批判や懸念が広まっていることから、Facebookは、人々を集わせることができる、と示すためのさらなる方策を見つけようとしている。
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(翻訳:Mizoguchi)