Facebookは、Facebookページおよび有名人のプロフィールに、ファンや読者との対話を促進するための新機能として「返信」を提供する。これまでFacebookページでは記事にコメントを付けることはできたが、コメントに返信することはページ管理者にもできなかった。Facebookは昨年11月以来この新機能をテストしてきたが、情報筋によると7月の一般公開に先立ち、3月25日にオプトイン方式で公開するらしい。
送られてきた新機能のスクリーンショットはこれだ。
同時に提供予定の新機能には、これもベータテスト中のアクティブスレッドの優先表示がある。これは、アルゴリズムを使って最もアクティブなスレッドをコメントのトップに表示するものだ。
返信とアルゴリズムによる並べ替えは、どこでも利用できわけではない。Facebookページの記事と、フォロワー1万人以上のプロフィールだけで、個人アカウントでは利用できない。また、当面モバイルでは使えないが、将来的にグラフAPIおよびモバイルにも返信が採用される予定だ。
返信機能は、既にFacebookのコメントプラグインには導入済みで、サードパーティーのサイトで利用できる(TechCrucnchでも以前は使ってた)。しかし、Facebookサイトで提供されるのは初めてだ。
返信機能を導入する最大の理由は、Facebookページの管理者が、個々のコメントに直接対応ができ、他のユーザーにもどの会話がいちばんアクティブかがわかるようにことだ。これはコメントによる会話の質を向上させるだけでなく、ページの書き込み全体のエンゲージメントを高める効果がある。Facebookにとって、宣伝費の使い方を決める重要なデータであるユーザー滞留時間を定量化する手段として、エンゲージメントは今も重要な指標だ。
Facebookは、ページ管理者に対して新しい返信機能を3月25日からオプトインで提供し、7月10から一般公開する。
Facebookが配布しているFAQには、会話スレッドのしくみが簡単に書かれており、これを見ると単に返信のいちばん多いコメントを上にするのではなく、ユーザーのソーシャル関係や好みに応じて順位付けされるようだ。
「各ユーザーのつながり方によって表示が変わることもある」とFacebookは書いている。例えば、ある読者がたまたま特定のスレッド中の人知っていれば、その読者にはそのスレッドがトップに表示される。これは読者がそのスレッドに参加したいだろうとFacebookが予想するからだ。
これとは別に、いいね!や返信の多い記事にも重みが付けられる。逆に、スパムのフラグが付けられたスレッドやコメントの順位は下がる。Facebookは、スパム常習者のコメントを「ランクダウン」させることもあると言っている。
しかし、これからはモバイルが中心だと高らかに宣言している会社としては、返信に関して少々一貫性を欠くことになりそうだ。
返信は当初モバイルでは機能しないので、iOSとAndroidの専用アプリでは、返信も通常のコメントとして表示される。グラフAPI経由で表示されるスレッドについても同様だ。これは、サードパーティーのページ管理アプリも返信を書けないため、不利を強いられることを意味している。
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(翻訳:Nob Takahashi)