Financial Timesが木曜日(現地時間)に発表した記事によると、Faraday Futureが2017年に予定していた同社初の電気自動車の出荷が大幅に遅れる可能性が出てきたという。製造工場の建設自体がまだ終わっていなければ、クルマを出荷するのは難しいだろう。Faradayがネバダ州に建設中の工場は4月に着工を開始しているものの、その後の建設作業は中断している。Fネバダ州財務官のDan SchwartzがFTに語ったところによれば、その中断の理由は建設工事費がまだ建設業者に支払われていないからだという。
製造工場の建設を受託しているAecomによれば、この遅れは一時的なものであり、2017年初めには建設が再開される見通しだという。それでも、製造工場の完成が当初の予定よりも大幅に遅れてしまうことには変わりがない。Faradayが予定している製造タイムラインに間に合わせることはかなり難しくなるだろう。Financial Timesが取材したFaradayの元従業員によれば、予定通り2017年に出荷開始するのは「可能ではない」とのことだ。
この問題の原因の1つとして、同社の財政的な後ろ盾であるLeEcoが現金の調達に苦労していることが挙げられる。LeEcoが単独で行う自動車プロジェクトや、Faradayのようなパートナ企業との同様のプロジェクトへの多額の投資が事の発端だとされている。先日LeEcoは6億ドルの資金調達を完了したところではあるが、Faradayが財政面でLeEcoに大きく依存していることを踏まえると、これでLeEcoの現金不足と工場建設の遅延が解決するかどうかは分からない。
Faraday FutureがBatmobileに似たFFZERO1のコンセプトを発表したのは昨年のことだ。その後Faradayは、同社初の電気自動車(トップの隠し撮り写真にうつる車両)を来年1月に開催されるCESで披露すると約束している。このクルマの出荷がいつになるのかは、今後明らかになるだろう。そして、CESでのFaradayの出展品にも大きな注目が集まりそうだ。
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