FedExはロボットアームを使ってメンフィスの施設で荷物の仕分けを行う

宅配大手のFedEx(フェデックス)は、これまでもロボット技術にトライしたことがある。よく知られているのは自律配送ロボットのRoxoだが、2019年にニューヨークでデビューしたときは市長のBill de Blasio(ビル・デブラシオ)氏に冷たくあしらわれた(未訳記事)。しかし最近では、新型コロナウイルス(COVID-19)のために多くの企業がサプライチェーンから人を減らすことを考えるようになり、ますます自動化が急務になっている。

このロジスティクスの大手から今週、TechCrunchにここ数カ月、以前とは違う方法でロボットを使っていると連絡があった。FedExは同社のメンフィスの施設における大量の荷物の仕分けを支援するためにYaskawa AmericaとPlus Oneから4台のロボットアームを導入した。

しかしこの分野に詳しい人はよくご存知と思うが、様々な理由で、その工程において人間の役割は依然として大きい。同社ではこれまで仕分けを担当していたSmall Package Sort Systemチームの数名が、ロボット従業員の働きを監督している。

FedExによると、この技術には新型コロナウイルスの流行前から積極的に取り組んでいたという。「新型コロナがこの技術の採用を加速したわけではないが、ウイルスのためにメンフィスのハブを通過するeコマースのパッケージの量が急激に増加し、そのため新型コロナがこの技術の必要性と、メンフィスで働くチームへの支援の必要性を確認した」という。

そもそもこの業界はしばらくの間、この方向を目指してきた。ロボティクス企業への投資や買収に大金をつぎ込んできたAmazon(アマゾン)は、人間とロボットが一緒になって大量の荷物をさばいていく工程の、ベストモデルといえるだろう。UPSもやはり、さらなる自動化を目指している。2019年に同社は、パッケージの80%を自動化施設で処理するという目標を掲げた(BUSINESS INSIDER記事)。新型コロナウイルスのような現在進行中の大規模な健康危機は、労働者と顧客の両方にリスクをもたらしており、自動化の拡大は多くのこの種の企業にとって、当然やるべきことになっている。

FedExによると、同社はこれまでのところロボティクス企業への投資は行なっていない。

画像クレジット:FedEx

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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