Foursqure、Swarmに「メイヤー」の仕組みを再投入

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以前からの(あるいは以前の)Foursquareユーザーは「メイヤーシップ」という言葉をきくと胸がドキドキしてしまうかもしれない。Foursquareの主要な機能のひとつだったが、Foursquareからも、あるいはそこから分離したSwarmというアプリケーションからも削除されてしまっていたのだった。

しかし「メイヤーシップ」ファンにとっての失意の時代は去ったようだ。Swarmがアップデートされ、以前の記事でも予告していたようにふたたび「メイヤーシップ」が帰ってきたのだ。

このところ、Swarmで「競う」といえばステッカーを集めることだった。しかしメイヤーシップの復活により、Swarmを利用する他のユーザーとの間で競い合う楽しみが復活することとなった。

Swarmのアプリケーションから、これまでに集めたステッカーのページを開くと「メイヤーになっているスポット」というタブも表示されるようになった。そちらのタブをタップすれば、現在メイヤーとなっている施設が表示されるようになっている。

Swarmはこれまでも過去一定の期間におけるチェックイン数を集積しているので、今回のアップデートと同時に、メイヤーになっているスポットが直ちに表示されるようになったようだ。

ちなみにメイヤーとしての評価は、30日毎のチェックイン数に基づいて行われる。但し、1日のチェックインカウントは1度限りだ。すなわち、たとえば1日になんどもTechCrunch HQにやってきてチェックインしたとしても、それだけでメイヤーを獲得できたりはしないということだ。

尚、メイヤー資格の奪取に、あと何度のチェックインが必要であるのかという情報も表示されるようになっている。

FoursquareがSwarmと分離してからは、友人間での比較によるメイヤーシップが存在してきたが、今回のアップデートでその機能はなくなった。閉じられた仲間の間だけではなく、Swarmネットワーク全体と競う仕組みになったわけだ。将来的には友人間での競い合いも何かの形で復活するような話もあるらしい。

いずれにせよ、今回のアップデートはSwarmにとって大きなものであることは間違いなかろう。

初期のFoursquare利用者の中には、メイヤーの仕組みをとても楽しみにしている人が多くいた。Foursquareを使って面白い場所を発見しようというのではなく、どこかの施設の「常連」となることに喜びを感じていたわけだ。

FoursquareがレコメンドツールとしてのFoursquareとチェックインのためのSwarmに分割された際、Swarmからはメイヤーシップを巡って競うような意味合いは消え去っていた。そのかわりに位置情報を活用したソーシャルネットワークとしての意義を前面に出し、友人同士で現在の訪問地を示したり、近くにいる友だちとメッセージをやりとりするためのツールとして発展してきた。

しかしここ数カ月のうち、Swarmは再度ゲーム的要素をアプリケーションに搭載する方向に舵を切っている。その方向性が最初に見えたのがSticker Bookの搭載だ。ここには、ユーザーが獲得すべき100のステッカーが表示されているのだ。特定の種類の場所にチェックインしたり、あるいは短期間のうちに数多くの場所でチェックインしたり、あるいはチェックイン時に特定のコメントを添えることなどで、ステッカーをアンロックすることができる。

ステッカーのアンロックにさまざまな仕組みを導入したのは、そこにゲーム性をもちこもうと考えたからにほかならない。5月頭にリリースされたバージョン2.3から、この面での強化が行われている様子。そして今後もSticker Bookをさらに充実していくつもりでもあるようだ。

そしてメイヤーの仕組みを再導入したSwarmは、やはりゲーミフィケーションの考えを強調しようとしていると考えて良いのだろう。メイヤーの仕組みは古くからのFoursquareファンにとってはノスタルジックな意味合いももつものである。新しいアプリケーションに、旧来の仕組みを導入し、そこからかつてのFoursquareに比べれば知名度も低いSwarmに注目を集められるのではないかと考えてもいるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H