Future Acresがブドウ収穫を助ける自律農作物運搬ロボット「Carry」を発表し起ち上げ

今後、最も成長が見込まれるロボット分野は何かと聞かれると、私はしばしば農業を挙げる。この技術は倉庫業務やロジスティクスのような場ですでに強力な足がかりを持っているが、アメリカの、そして世界の農業コミュニティを見れば、ヒューマンアシスト・オートメーションの数多くの可能性を想像せずにはいられない。

カテゴリーとしてはまだかなりオープンな印象があるが、関心を欠いているわけではない。このカテゴリーでニッチを切り開いている大小の企業は数多くある。少なくとも今の時点では、多くの異なるプレーヤーが参入する余地があるように思える。結局のところ、ニーズは農場や農作物によって大きく異なるからだ。

サンタモニカに拠点を置くFuture Acresは米国時間2月23日、ブドウの収穫に取り組む計画で立ち上げられた。同社はハンバーガーをひっくり返し調理するロボット、Flippyで知られるMiso Roboticsを立ち上げたWavemaker Partnersから派生したスタートアップで、ローンチと同時に最初のロボット、Carryを発表した。

画像クレジット:Future Acres

TechCrunchの取材に対し、CEOのSuma Reddy(スーマ・レディ)氏はこう語った。「当社はCarryを農業従事者のための収穫の助手のようなものだと考えています。これは自律的な収穫コンパニオンです。現実世界で可能なこととして、あらゆる地形や天候で最大500ポンド(約227キロ)の作物を運ぶことができます。これは生産効率を最大30%向上させることができ、わずか80日で採算が取れることを意味しています」。

Carryは、手摘みで収穫された作物の輸送にAIを利用しており、デリケートな摘み取り作業を完全に代替しようとするのではなく、人間と一緒に作業を行う。同社は、農場が複数の機械を購入し、連動して作業を高速化し、手作業で作物を移動させる人間の負担を軽減することを期待している。

画像クレジット:Future Acres

同社はまだ初期段階で、Carryのプロトタイプを開発したところだ。また、開発のためにパートナーシップを模索している。システムの初期費用は1万ドル(約105万円)から1万5千ドル(約158万円)だが、同社によると、コストを先送りする方法として、RaaS(robotics as a service)モデルを検討しているという。

農業用ロボットへの関心は、健康上の懸念や労働問題などを背景に、パンデミックの最中にますます高まってきた。同社はその関心レベルを踏まえ、Wavemakerがすでに提供している資金に加えるべく、300万ドル(約3億2000万円)の資金調達を目指してSeedInvestでキャンペーンを開始している。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:農業

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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